第33話

【続編 #4】公表 その4
6,107
2024/12/31 02:12 更新
社長
えー、皆さん。
本日までお疲れ様でした!
また明日から引き続き頑張りましょう!
カンパーイ
定例の役員たちの食事会が始まった。

叶くんと公表の意思を固めた翌日、つまり昨日には、
上川くんのことも含め、早速社長に報告した。

場所は前回と同じ懐石料理のお店。


料理に舌鼓をうちながら、
業績の話や経済の話に花が咲く。



あっという間に、
叶くんのお迎えまで、あと15分になった。
社長
お、ぼちぼちだな。

ここであなたの名字から発表がある。
聞いてくれ
名指しで呼ばれ、立ち上がる。
あなた
とっても私事で恐縮ですが、
少し前に私、あなたの名字あなたは、
結婚致しましたことをご報告させて頂きます。
突然指輪をして来てしまって、
混乱させてしまっていたらごめんなさい。
公表の時期は社長と話し合って決めたことで、
遅くなったことを謝罪する気はありません。

苗字が変わらなかったため、
報告の義務すら感じていなかったのですが、
気になさってる方がいらっしゃるとのことで、
今回お時間を頂きました。

今後とも精進して参りますので、
よろしくお願いします
最後には笑顔も振りまいて、
公表完了である。
社長
ってわけだ。
ほい、みんな、拍手~
あなた
ありがとうございます~。
幸せですー!
拍手の音が響く中、お礼を言いながら座る。
社長
知ってるやつは知ってるとは思うが、
あなたの名字は、男の趣味が独特でな。
結婚なんて絶対できないと思ってたんだが、
良い御縁に恵まれて、無事に嫁に行けました。

相手は、俺も知ってる奴なんで、
必ず幸せにしてくれると信じてる!
うんうん、と。
若干失礼なこと言われてるな……と、思ったけど。

頷きまくる、私。
社長
で、だ。

密かにあなたの名字に憧れてた野郎どもよ。
既に何人かは、直接玉砕してると聞いた。

まだのヤツで、納得いってないやつがいるのなら、

この後、旦那が迎えに来るから、
対面して、

勝ち目のなさを突きつけられてこい。

それできっちり、あなたの名字のことは吹っ切れ。

俺からは以上!
え、そんな焚き付け方するの?!

……てか、もういないでしょ。さすがに。



手元のスマホを確認すると、
叶くんから到着の知らせが届いていた。
あなた
では、お先に失礼しまーす!
お疲れ様でしたー!
エレベーターに乗り、地上に到着しドアが開くと、
叶くんの姿を発見。
あなた
(相変わらず、オーラがイケメンで隠れてないな)
エレベーターから1歩出たところで、
肩で息をする3人に「あなたの名字!」と呼び止められた。
あなた
え、なに?
どうしたの?!
階段駆け下りてきたの?!
大丈夫?!
層田
はぁ……はぁ、間に合った……
長谷部
はぁ、良かった……
役所
っはぁ、俺ら、その……、
社長の言う通り、玉砕のために、きた
あなた
玉砕のために、って……
層田
俺ら、ずっとあなたの名字に憧れてて!
長谷部
でも、結婚とか……、
相手見つかるわけないと思ってたから
あなた
ふふっ。
……なにげに失礼だね?
思わず笑ってしまった。
役所
自分じゃダメなことは分かってたけど!
でも、……誰のものにもならないなら、って、
変な期待して安心してたんだ
3人が顔を合わせて、大きく頷いた。
3人
玉砕、させてくれ!
と、お願いされてしまった。

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