そう言って、私は警察官を睨みつけた。
許せない。おじいちゃんを傷つけるなんて。
マッシュくんは警察官の魔法をビタンとはたいた。
2回目の魔法も、バチンとはたき。
と連続で出された技も。
なぜかバレーのレシーブをするみたいにして避けていた。
その後も、お手玉とかドリブルとかしているし。
とりあえず…と言われた通りに目を閉じる。
その瞬間。
ダーツみたいな…鈍い音がした(気がした)。
そう言われ、恐る恐る目を開けると。
座り込んでいる警察官が。
なんて思っていたら、突然警察官が笑い出した。
魔法学校……?
でも、マッシュくんは魔法が使えない。
どう考えても無理なんじゃ……
そう、おじいちゃんと私は同時に叫んだ。
悔しいけど、それは事実だ。
身元も知らないであろう私を嫌な顔ひとつせず保護してくれて。
マッシュくんは突然来た私に優しくしてくれた。
でも……
そう言いながら、私の目の前でしゃがんで目線を合わせてくれるマッシュくん。
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そう言って、私の手を優しく掴むマッシュくん。
でも、私がもし入学できたとしたら、━━━くんと再会できるのかな……?
そう考えると、少し楽しみになってきた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。