パンッッッ
グラウンドにピストルの音が響き渡る 。
同時に柔太朗くんは走り出して1番に紙を拾った 。
やっぱサッカ ~ 部なだけあって速い 。
山中「 ... 」
誰選ぶんだろうな、って考えながらぼーっと見ていると、柔太朗くんがこっちに近づいてきていたことに
気づいた 。
山中「 あなたちゃん ... 来て、?? 」
「 え、私 ... ?? 」
山中「 うん、あなたちゃん 」
柔太朗くんに手を引っ張られてさっき走ったコ ~ スを
もう一度走る 。
そして、1番にゴ ~ ルテ ~ プを切った 。
山中「 よし ... 1位だ 」
「 なんで私なの ... ?? 」
山中「 ん ~ ... それはね、?? 」
そう言いながらパッと柔太朗くんは紙を開いた 。
そこには" 大切な人 "と書かれていて ...
山中「 言ったでしょ ?? " 大切な人 "って書かれてたらあなたちゃんを連れてくるって 」
「 ほんとに出たんだ ... 」
山中「 俺今日運持ってるかもね 」
司会「 全チ ~ ムがゴ ~ ルしましたのでお題を見せて
もらってもいいですか !! 」
柔太朗くんと話しているといつの間にか司会の方が
近づいてきていた 。
マイクを向けられた柔太朗くんは、
山中「 " 大切な人 "です 」
そう言った 。
その瞬間グラウンド中から歓声が上がる 。
司会「 お2人はどういう関係で ... !? 」
山中「 あなたちゃんには俺の一番近くで色んなことを支えてもらってます 」
山中「 俺にとって大切な" 友達 "です 」
またまたグラウンドからは大きな歓声が 。
でも ... 私の胸は何故かズキッと傷んだ気がした 。
山中「 ありがとあなたちゃん 」
山中「 俺この後の競技も出るから行かないと 」
「 そ ... っか、頑張ってね 」
山中「 うん、応援しててね 」
気づけばインタビュ ~ も終わっていて、柔太朗くんは
集合場所に走っていってしまった 。
その背中を見送った後、この胸のザワザワに違和感を
持ちながら控え席へ戻る 。
またまたぼーっとしていると、空いていた隣の席に
誰かが座った 。
塩﨑「 な ~ んか暗ない ?? 」
「 わ ... 太智先輩 」
塩﨑「 なぁに ... さっきのこと ?? 」
図星すぎて声が出ない 。
そんな私の様子に気づいたのか太智先輩は笑った 。
塩﨑「 俺視力2.0あるから気づいたで ~ 、柔太朗に
大切な友達って言われた時一瞬顔が暗くなったやろ !! 」
「 ... 言われた時から心臓がザワザワしてて、 」
「 なんだろう ... 苦しい感じで、 」
" それ恋なんやない ?? "
太智先輩から放たれた一言 。
恋なんて ... これまで今まで生きてきた中で経験したことないし、
... 正解が分からない、
塩﨑「 もしかして恋したことないな ~ ?? 」
塩﨑「 じゃあ ... 柔太朗に彼女が出来たらどう思う ?? 」
太智先輩に言われて想像してみる 。
... 無理、柔太朗くんを傍で支えるのは私がいい、
塩﨑「 ... うん、その表情見れば分かるで、笑 」
「 私 ... どうすれば、 」
塩﨑「 ん ~ あなたちゃんはいつもの感じでいいと思うで 」
塩﨑「 心配しなくても柔太朗はあなたちゃんのことを見てくれてる 」
塩﨑「 ... ほら、柔太朗がこっち見とるで 笑 」
太智先輩が指を指した方向を見ると、確かにこっちを
見ている柔太朗くん 。
口パクで" みててね "って言われた気がした 。
塩﨑「 ... 両想いなのバレバレだったけどな、笑 」コソッ













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!