第18話

本音 *切島
1,163
2022/06/16 06:42 更新


上鳴おすすめのお店に案内されて、俺たちはあなたのことについて話していた。




瀬呂範太
早くいっちゃえよ
切島鋭児郎
それが出来たら困ってねえよ
上鳴電気
なになに?!
やっぱり、あなたちゃんの
噂の王子様って…!!
瀬呂範太
あー、あの話か
切島鋭児郎
待てよ、何の話だよ
上鳴電気
え?お前知らねえの?
ほら、小さい頃に知り合った
黒髪の男の子をずっと…何年だ?
15年くらい探してたって話だぜ
瀬呂範太
いや、知ってるぞ。
な?



それは、俺たちの話だった。




あなたはずっと、俺の事を待ってくれていたのか?
俺を探してくれていたのか?
同じ、学校だったのに…
俺がもし、髪を染めていなければ、あなたに見つけて貰えたのか?



あなた
私、ずっと好きな人がいるの


そう言っていたあなたの言葉を思い出す。



俺だと知って、彼女はガッカリしたのだろうか。
俺は、あの時の女の子があなたで嬉しかった。正直、あの時初めて会ったとき、上鳴に誘われてイヤイヤ参加したけど、あなたをみて、来てよかったと思った。
だってあんなに美しい人は初めてだったから。




切島鋭児郎
あぁ。
上鳴電気
切島ってあなたちゃんのこと
ぜってえすきだろ?
切島鋭児郎
べ、べつに…!
瀬呂範太
ホントのこと言えって〜
瀬呂範太
俺、狙ってもいいの?
切島鋭児郎
そ、それは…ダメ!
上鳴電気
ぶふww
切島ちゃん♡
切島鋭児郎
その呼び方やめろって(笑)
瀬呂範太
ったく、お前この前連絡返してなかったろ
切島鋭児郎
え?ああ、あの時か。
瀬呂範太
あいつ、俺に相談してたんだぜ?
瀬呂範太
切島から連絡が来ない、
嫌われたのかもってな!


お前、そんなんでいいわけ?と煽るように瀬呂に言われて、だけど俺は勇気が出なくて。



好きだ、と言うのは出来るのに。
どうしても返事を聞くのが怖いんだ。




ヒーローなのに、怖いと思ってしまう。





上鳴電気
ならこうしようよ!
次会った時に告白すること!
瀬呂範太
それいいな!
切島鋭児郎
え?!
上鳴電気
そうと決まれば!
次会う連絡入れなよ!
切島鋭児郎
マジかよ!!


2人に促され、俺はメッセージアプリを起動させて、あなたへのメッセージを打ち込んだ。



きりしま
きりしま
よっ、今いいか?


送ってから2分くらいすると、既読がつき、すぐにメッセージが届いた。



(なまえ)
あなた
どうしたの?
今はお兄ちゃんと帰宅したとこ
きりしま
きりしま
来週の火曜日、仕事終わりに会えない?


俺は本当に告白するんだ、そう思うといつも通りの誘いでさえ、ドキドキした。



隣で瀬呂たちが何か言ってるが、頭に全く入ってこなかった。




(なまえ)
あなた
それってデート?
切島鋭児郎
((なんでこいつこんなこと聞くんだよ))
瀬呂範太
うひょー!!
あいつやるなあ。
上鳴電気
そうだって言ってやれ!
きりしま
きりしま
そうだけど…嫌?
(なまえ)
あなた
んーん、楽しみにしてるね


あなたからの返信を確認して、とりあえず断られなくて良かったと胸を撫で下ろす。




デートと言ったのに、良かったと言ってくれた。
これは、完全にナシではないのかもしれない。
そう、希望を胸に抱きながら。




瀬呂範太
切島、いけるぜ!
上鳴電気
脈アリ!!
切島鋭児郎
そうか?
上鳴電気
これで無理だったら詐欺罪で
訴えていいレベル!!
瀬呂範太
詐欺罪(笑)
でもマジでそう!


そう励まされるうちに、俺の気持ちは気づけば上を向いていた。
2人には感謝しねえと。
そのあと、3人で仕事のことや家族のこと。
色々話して、その日は俺が2人を送って行って、家に帰った。



プリ小説オーディオドラマ