目の前にいるこいつは、俺が了承したと分かった瞬間に上目遣いのような何かを辞めた。
……ふたり、きり……?こんなヤバいやつと、?
俺らしき人形を作って写真を入れるようなやつと……?
腕を絡ませ、胸を押し付けるように体を密着される。
その瞬間鳥肌が一気に立ち、顔を固まらせる。
むりだ。吐き気がする。
目線をこいつから逸らし、頬を掻きながら言う。
しかし、そんなことを言っても食い下がらないのがこのぶりっ子。
どこに可愛い要素があったのだろう。子猫に話しかけるみたいな甘ったるい声でそう言われる。
こいつには独自の世界観があるんだなぁ。
ニコニコと、愛しい動物を見つめるような瞳で僕を見つめている。
そのままくるりと踵を返し、話しているうちも絡めていた俺の腕を引っ張りどこかへ歩き出して行った。











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。