亜美は黙って、歩いていた。
いつのまにか潤のことを抜かしていて・・・
俺は黙って彼女の後をついていた。
そして後の4人は必死で追い掛けている。
なぜかここも喧嘩が始まっている。
と、動じていない。
そう言って亜美は行ってしまった。
二人は本当に素直じゃない。
でもわたし、美樹は亜美と潤くんのやりとりを本当はずっとうらやましい。
だって二人は付き合ってはいないけど、お互い本当は好き同士ってわかるもん。
ふたりがいつか素直になる日は来ると思うけど・・・・
わたしは・・・・
わたしたちは来るのかな?
亮太と恋人同士ってちゃんと紹介できる日はくるのかな?
今日の3時間目授業は体育だった。
男子はサッカー
女子はテニスをすることに!
でも、クラスの女子たちは誰がかっこいいとか、うまいとかで盛り上がっている。
好きだよねーそういう話。
それは私も一緒だ。
真っ直ぐで正直で・・・時々優しい瞳をする。
ううん、本当はすごく優しいやつ。
どきりとした。
ヤバい
すごくヤバいから話をそらしてやる
亜美ってば本気?
まさか潤くんのことを吹っ切るためとかじゃないよね?何があったかわからないけど・・・・。
だが、その衝撃発言は他の女子に聞こえていたみたいです・・・
クラスの女子たちは、亜美に立ち向かっている。
止めようとしているのは亜矢で・・・
だが、止まらない取っ組み合いのケンカ。
亜矢は何もできずにいる。
亮太と、潤と光一はまさか自分たちのことで喧嘩しているなんてこのときは思ってもいなかっただろう。
そして先生の怒鳴り声が響いた。
キーンコーンカーンコーン
ちょうどその時終了のチャイムが鳴った。
そして、昼休み。
亜矢が暴露してしまった。
ちらっと潤くんの方を向いたが、かれは聞こえないふりをしているようにミウる。
光一は、亜美をさがしているみたいだ
さっき、亜美に喧嘩を売ってきたクラスメイトはチャンスとばかりに潤に近づいた。
と断ろうとしたが・・・
彼女は、まっすぐに潤を見つめる。
その言葉に嘘偽りはないようで、潤は何も言えずにいる。
亮太は、潤くんの肩に手を置いた。
光一も、クールに問いただした。
言わなくてもわかるけど・・・。
初めて見せた潤くんの切ない瞳にクラスメイトは悟ったみたいだ。
みんなは一斉に潤くんに注目する。
ここに本人いないけど・・・・
今は誰とも付き合わない・・・
決めたんだ。
と、そこへ
二人は本当に素直じゃないな。わたしと亮太なんて恋人同士なのに付き合ってないふりとかしなきゃならないんだよ?
これがどんなに大変か・・・。
そんな気持ちわかるわけないか・・・
わたし、亜矢も亜美も・・・
光一と潤くんも裏切っているから偉そうなこと言えないんだよね・・・・



















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!