<悠生side>
何が"諦める"だよ
そんな顔して、騙せると思ったのか?
あなたは人一倍感情を隠すのが下手だと思う。
平気なフリをしているが、実際そうじゃなかった時があることも知ってる。
なんというか…言ってることと行動があってねぇよ。
「無理だよ」と言ってアタフタしている。
やってみなきゃ分かんなくねぇか?
恋愛は攻めてこそだっつうの。
"あなたはどうしたいんだ?"
<翌日・奈央の家>
「でもね、」
亜希は時々、こちらが驚くくらい鋭いことを言う。
多分、分かっているんだ。
「この恋が、多分実らないとしても」
私は、きっと譲れない。
この気持ちだけは、絶対に譲りたくない。
猫かぶっているのは、いつからだっけ。
詳しい時期までは覚えていない。
だけど、いつの間にか猫かぶりをするようになった。
そのほうが楽だって知ってしまったから。
人はみな、誰にも見せない顔があるように。
私にもそういうものが、存在するんだ。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。