第9話

実力とプライド
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2024/08/28 10:19 更新
チャニ
チャニ
…ナッ、…ジソナッ!!
ジソン
ジソン
…うばぁっ!
夢の世界から無理やり引き戻されて、俺は突っ伏してた顔を慌ててあげる。
横では起こした張本人であるチャニが、あまりの俺の勢いにびっくりして椅子から落ちそうになっていた。
ジソン
ジソン
えっ?!なに?!
もう昼休み?!
チャニ
チャニ
そだよ、お前一限から今までぐっすり。
しょうがない、ジナの無茶な申し出で、この3日間ほとんど寝てない。
俺だって仕事あんだよ!とチャンビニヒョンに怒られながら、何とかデモまで仕上げた。
ジソン
ジソン
やべっ、俺行かないとっ!
昼食のサンドイッチを無理やり口の中に放り込む。
昼休み、出来上がったデモテープをジナに聴かせる約束をしてる。
ジソン
ジソン
ひっひぇきまーふ行ってきまーす!!
頬っぺたをパンパンにして、教室を飛び出す俺を、チャニが呆れた顔で見送っていた。
ジナ
ジナ
…ねぇ、これ舐めてるの?
デモテープを聴かせると、ジナがムッとしたように仁王立ちになる。
上背もあるので威圧感が半端ない。
ジナ
ジナ
明らかに私に合わせてラップの難易度下げてんじゃん!
ジソン
ジソン
っ、だってしょーがねーだろ、
実力以上のもの作ったって、歌いこなせなかったら評価されねーだろーが!
俺の言葉にジナがぐっと言葉を詰まらせる。
その顔は悔しさを隠しきれてない。
ジソン
ジソン
…なぁ、ジナ。俺お前の課題とか全部聞いたけど、お前すごい勢いで成長してんぞ?
そんなに焦る必要ねーじゃん…。
ジナ
ジナ
…だって、私のせいで、ジソンの楽曲がカッコよくなくなっちゃう…!
やめろよ、そういうこと言うの。
コイツは、見た目によらず、負けず嫌いで、天然でこう言うことを言っちゃう奴だってこと、短い付き合いだが何となくわかってきた。
ジソン
ジソン
…お前、俺の曲舐めんじゃねーよ。
これだって十分カッコいいし。
はぁ、とため息つきながら立ち上がる。
ジソン
ジソン
それに、これにダンスとかパフォーマンス付けんだろ?
多少ラップは難易度落としても、お前がカッコいいダンス付けたら、十分大賞狙えるレベルだよ。
この前のゴリゴリの趣味に走った楽曲と違い、今回はポップさも取り入れてみた。
その間に挟むラップとダンスブレイクを合わせたら、十分完成度の高いものになると見込んでる。
それには俺の楽曲だけじゃ、完成しない。
ジナのポテンシャルと、長い手脚を使ったダンスがないと。
ジナ
ジナ
…わかった。
ジソン
ジソン
ん、頑張れよ。
これ、まだデモだから。ちょっとアレンジとか加えるけど、ベースはそんな変えない。
肩口をポンポン叩いて、ジナを宥める。
別のトラックに、歌い方指導とか、仮歌入れたのも入ってるから家でも練習してこい、と伝える。
ジナ
ジナ
…ジソンア、ありがとう…
わがままばっか言って、ごめん…。
急に素直になるのやめてくんないかな、可愛いって思っちゃうから。
そう思わせといて、お前それが天然だから、しんどいな。
俺、リクス派だったのになー…。
ジソン
ジソン
んっ、じゃあ早速練習!
ダンスは無理だから、自分でやれ、ボーカルレッスンはつけてやるっ!
俺には学園恋愛ドラマはまだ早すぎるから、スポ根漫画に切り替える。
ジナもそんな俺に気付いてか、気付かないでか、はいっ!!と威勢よく返事した。

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