『 やだやだやだやだやだ!!! 』
木村「 駄々こねないの笑 」
え 、何してんの?って?
いや … 自分でも覚えてないんだけどさ!
藤牧「 あなたちゃんが言ったんじゃん笑 。屋上まで着いてきてくれたらお化け屋敷入るって笑 」
そんなこと言った覚えない!!!
『 お化けの人全員に驚かせないように言っておいてください 』
藤牧「 分かったよ笑 。 」
木村「 じゃあ俺先入るから !! ゴールで待ってるね! 」
『 はーい………… 』
「 次の方どうぞ! 」
『 はい……ありがとうございます 』
……なんだかんだで来ちゃったよ 、
『 そもそもこの暗いのが嫌なんだってば !! 』
1人で叫んで怖さを紛らす 。
… あれ 、なんだぁ 、誰も出てこないじゃん
余裕やん!!!
そう浮かれていたら 、
急に横のロッカーが開いて人がでてきた
『 きゃああああああああ!!むりむりむり!!! 』
全速力で走って逃げる 。
そしてドアを開けると階段があった 。
階段も使うって確かに藤牧先輩が言ってたわ 。
階段の踊り場まで来たら 、
上のドアが開いてお化けが追いかけてくる
『 やああ!!!!! 』
何とか下の階に降りると絶望する 。
廊下一面に人が倒れている(演出)
マネキンなのか本物なのか分からないじゃん…
『 むり … むり … 絶対無理 … 泣 』
大号泣しながらその場に立ちすくむ
倒れる役の人本当にすみませんね …
あれから2分経って結局1歩しか動いてない
すると突然 、後ろから肩を叩かれる
『 わああああ!!!!!!! 』
髙塚「 君大丈夫? 」
『 …… 髙塚先輩 … ビックリした … 』
止まった人には髙塚先輩がが着くって言ってたわ 、
ていうか私腰抜かしちゃった
髙塚「 … げっ !! 君って京介の知り合い … 」
『 あ ……… なんか勘違いされてるようですけど別に藤牧先輩のこと気になってるとかないですから !! なんなら藤牧先輩彼女いるじゃないですか 。』
髙塚「 … そうじゃなくてさ …… 彼女にすら興味ない京ちゃんが君の前だと笑顔だし 、最近ずっと"あなたちゃんって子が…"って話しかしないから … ムカつく 。 」
『 … 分かりました 。髙塚先輩が藤牧先輩らぶなのはじゅーぶんっ分かりました 。なのでとりあえず今助けてください 。 』
髙塚「 … はぁ …… 立てる? 」
『 …… 立てます 』
とは言ったものの 、力が入らない
髙塚「 … はぁ 、……ん 、 」
そう言って手を差し伸べてくれた髙塚先輩 。
優しい …
とにかく恥ずかしかったので
すぐ手を取り立ち上がる
髙塚「 じゃあここから一人で行ける? 」
『 ………… 』
髙塚「 マジで怖がりなんだね … 」
『 申し訳ないです … 』
髙塚「 …… 手 、掴んどきな 」
『 え …… いいんですか? 』
髙塚「 じゃなきゃ一生出れないじゃん笑 」
『 なっ!…一生は盛りすぎです!! 』
髙塚「 文句言うなら助けないよ〜? 」
『 …… すみませんお願いします 』
髙塚「 ん 。 」
髙塚先輩って意外とSっ気あるんだなぁ
藤牧先輩と似てる 。
お化け「 わあ!!!! 」
『 きゃっ!!!!!! 』
急なお化けにビックリして 、
倒れそうになった私を片手で支えてくれた 。
『 … すみません 、 …… 』
髙塚「 ほんとビビりなんだね笑 」
お化け「 … ばあ!!!!! 」
『 っきゃあああ!!! 』
不意打ちすぎ …
髙塚「 おっと …… 」
… あ …… 衝動的に抱きついてしまった 。
髙塚「 そんな驚かなくても大丈夫だから笑 もう … 腕掴んどきな?笑 」
『 っ … ありがとうございます っ … 泣 』
髙塚「 泣いてんの?笑 」
『 泣いて … ないですっ !! 泣 』
髙塚「 泣いてんじゃん 、はは笑 」
『 笑わないでくださいっ 、泣 』
暗闇の恐怖で泣いていたら 、
髙塚先輩に頭をポンポンされた 。
……… えっ …
『 っ … !? 』
髙塚「 …… 落ち着いた?ちゃんと腕掴まって着いてきてね 。 」
『 は 、はい …… //// 』
暗闇なので顔が赤くなってもわかられないのが救いだ 。
そして何とか脱出する 。
ゴール地点には 、予言通り柾哉先輩と藤牧先輩が居た
木村「 やっと来た〜 !! 遅い〜って大夢 !? 」
藤牧「 … え 、手 … 繋いでる 」
髙塚「 … 京ちゃん 。なんで京ちゃんが毎日この子の話してるか分かったよ 。 」
『 怖かったんですからね !!!!! 』
随分会話が噛み合ってないので私が説明した
木村「 なるほど 、あなたちゃんがビビり過ぎて大夢の手を借りたってことね物理的に 。 」
『 …… 申し訳ないです 』
髙塚「 ほんっとこの子 、2分ぐらいずっと同じ場所にいるし 、俺が声掛けたら腰抜かすし 、お化けがちょっと脅かしただけで有り得ないほどビックリして今までで一番大変だった 。 」
藤牧「 うんあなたちゃんの叫び声めっちゃ聞こえた 。 」
『 嘘!!そんなですか!? 』
髙塚「 お化け屋敷って言っても人じゃん 。何がそんなに怖いの?笑 」
『 え … いやだって急に"わあ!"とか言って飛び出てきたら怖いじゃないですか !! 』
木村「 でも来るって分かってたじゃん笑 」
『 分かってても怖いんです …… 』
藤牧「 チキン 。ビビり 。 」
『 チキンで悪かったですね !!!! 』
髙塚「 悪いとは言ってないけど … ねぇ笑 」
藤牧「 ……… ていうかこの二人って意外と仲良くなるんだね 」
『 私も思うんですけど 。てっきり大夢先輩には一緒敵がられてるかと 。 』
髙塚「 うーん … なんでだろうね 。異性には興味無いけどあなたちゃんには興味ある 」
木村「 え!!!!!! 」
『 えっ … やだ先輩カッコイイ好きです 』
藤牧「 …… 」
木村「 好きの安売りをするなああ!! 」
髙塚「 ごめんやっぱ無理〜 」
この人たち酷い ……
なんか4人で話し合って 、
この後私は柾哉先輩と回ることになった 。
『 クレープ屋さん行きたいです !!! 』
木村「 クレープ?いいよ〜笑 」
柾哉先輩の彼氏感半端ない …
木村「 離れたら嫌だから手繋いでよ 」
『 え … 離れませんよ !! 』
木村「 俺から? 」
『 はい 。 』
木村「 一生? 」
『 はい 。…… え? 』
木村「 言ったからね〜?一生俺の傍から離れないでね 」
『 はい?先輩大丈夫ですか? 』
木村「 あなたちゃん手強いなぁ〜 」
『 手強い?何がですか? 』
木村「 ん〜?なんでもなーい 。クレープ行こ! 」
『 ええ … ?分かりました〜 。 』
「 いちごクレープとぶどうクレープとチョコクレープとクリームクレープの4種類があります! 」
『 …… うーん … 』
木村「 迷ってる? 」
『 はい 。ぶどうとチョコで迷ってます 。 』
木村「 じゃあぶどうとチョコください 。あなたちゃん 、半分こしよ! 」
『 えっ!柾哉先輩は食べたいのないんですか?? 』
木村「 ふは笑 。そんな気にしないで大丈夫だよ 、ありがとうございま〜す 。 」
2人でクレープを持って中庭に来た 。
ベンチに座る 。
木村「 美味しい? 」
『 …… ん!!おいひい!! 』
木村「 ねー 、も〜笑 。口にチョコ着いてる笑 」
『 えっ 、うそ 』
木村「 本当子供っぽいよね笑 。俺に妹いたらこんな感じなんだろうなぁ笑 」
『 え 、じゃあ妹になりましょうか? 』
木村「 それはやだ!笑 」
『 なんで〜〜! 』
木村「 なんでも!!笑 」
結局最後まで優しかった柾哉先輩 。
午後になるとクラスの仕事があるそうで 、
別々に 。
今は一人で廊下で匠海を待ってる 。
もうすぐ着くって言ってた 。
「 お姉ちゃん今1人? 」
『 …… 私ですか?今人待ち中です 。 』
「 ちょっと来るまで俺らと遊ばない? 」
『 遊びません 。 』
「 お願いお願い!ちょっとだけでいいから!! 」
『 はあ …… あの ………… 』
尾崎「 お待たせあなた!! 」
『 …… …… たっく〜ん!遅いよ〜行こっ!! 』
尾崎「 え 、たったっくん?え?あ、うん、行こ! 」
タイミングよく来た匠海を上手く使う 。
『 …… ごめん 、 』
尾崎「 あなた大丈夫やった!?ナンパされとったよな? 」
『 匠海のおかげでかわせたよ!! 』
尾崎「 まあ 、それなら良かったけど?笑 」
『 なんかムカつくわ笑 』
尾崎「 なんでや!!!さっきのたっくんっ!ってやつ可愛かったからこれからも使っていいよ! 」
『 一生使わないわ笑 』
よーしっ!午後はたくさん遊ぶぞ!!!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。