伏黒視点
今のはあなたのいつもの笑顔じゃなかった
そう言ってあなたは意識を手放した
そして俺はあなたを抱えながら家入先生の所まで走った
部屋
あなたはいつも笑ってるけど多分誰よりも溜め込みやすくて誰よりも仲間の事を考えてるんだと思う。
それにあなたは強いからみんな安心してたんだ。知らない間に。あなたなら大丈夫だって。いざこうしてあなたが起きないと凄く不安になってくる。起きるって分かってても。
あなたは自分が何か悩んでても自分より他人を優先する。だから俺達もあなたが悩んでいることに気づいてあげられない。次は気づいてあげないとな…
気がつくと1時間が経っていた
家入先生も色んな生徒の手当があるのか…大変だな…同級生が五条先生だから余計大変だだろうな…
俺はすやすやと眠るあなたを眺めていると申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
俺はすやすやと眠るあなたを眺めていると申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
きっとあなたにはもっと奥がある。きっと何かある。来た時からあなたには何かあると思っていた。今もその何かが何なのかは知らないけど。でももしその何かがあなたにとっての悩みなら話を聞いてあげたいな。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!