第4話

あろま
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2020/06/24 14:46 更新
勝ったのはあろま


あ「だから言ったろ?」


『すごい…他に一周差つけるなんて…』


き「なんで?!これってそんなに差がつくゲームだったか?!」


F「負けた…負けた…あぁ…」


え「勝利への執着心で負けたんだよ俺たちは」


き「そんなことないぞ!!俺はこの世界で一番あなたのことが好きだぞ!!」


『ははっ(笑) ありがとう(笑)』


F「んなぁ?!今なんて言ったのきっくん?!」


あ「誰もそんなこと聞いてねーよ!!」


え「多分きっくんより俺の方が上だな」


『えおえおも乗っちゃうんだ』


え「ノリじゃないんだけどなぁ…色々負けたな」


き「あなた~、これまじだからぁ~あろまじゃなくて~」


あ「往生際が悪いな、そういう奴にはお仕置きだな」


き「男にお仕置き受ける趣味はない!!!」


F「女の子ならいいの?」


『それはそれで…』


え「引くね」


き「ちがーう!!!」


『まぁまぁ(笑) じゃああろま、明日何する?どこ行く?あろまと2人とか楽しみだな~!』


F/き/え「え???!!!」


あ「え?!」


F「あろまも驚いてるやん」


き「おいFB!えおえお!手を組もうぜ」


え「今回ばかりはきっくんについてくわ」


あ「別にいいですよ~っだ。あなたは俺と2人で楽しみだってさ!そーだろ?」


『あろまが一日彼氏とかなんだか面白そう、楽しみ!』


あ「じゃあもっと楽しみに待ってろよ?」


『うん!』


き「お前らなっ!くそっ!FB、えおえお集合!!」


きっくんが二人を集めて小声で話し始めた


FB「よっしゃ!!!やったるで!!!」


え「俺は知らないぞ~、俺は止めろって言ったからな~」


き「では決行する!!!」


F「おー!!!」


え「俺は止めたぞ~」


何をするのかはわからないけど何か嫌な予感がするのは確かだ


あ「お前ら邪魔したらまじで殺すかんな」


き「えー?人聞きが悪いなー、そんなことしないよー?ねぇーFBちゃん?」


FB「ねーきっくんちゃん」


え「きもいな」


『嫌な予感しかしない…(笑)』



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あろま side



翌日、駅前にて


『ごめんっ!ハァハァ…遅れた…!ハァハァ』


「はい5分遅刻ー」


『ごっ…ごめんっ!』


たった5分遅刻してきたあなたをわざとらしくからかう
なんだかいつもと雰囲気が違い、女の子さが増したような気がする


もしかして俺のために時間かかった、とか?


勝手に妄想して勝手に照れた
バレない内に平常心を取り戻しつつ、いいことを思いついた
そうだ、いろんな意味の罰として


「罰として今日一日、俺と手を繋いでもらいます」


『え?』


「お前に拒否権無いから、ほら早く」


ほら、と言って手を差し出す


今の俺の顏は多分真っ赤
メンバーには見せたくないし、見せられない顔してるな
奴ら、尾行なんてしてたらぶっ殺す


『…ん。失礼します…』


ギュッ


握られた手を見てさらに顏に熱がこもる
俺は今日一日持つのか?
大丈夫には思えないな(笑)


「よし。行こう」


『はいっ!』



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き「ぁぁああああああああ!!!!!!!」


F「きっくんうるさい!!!ばれちゃう!!!」


え「昨日の時点で警戒されてるような気もするけど…あの様子だとそんなことなさそうだな。それかあえてとか」


き「だって!!!手!!!手繋いでる!!!」


え「それもそうだし、あなたの服装がいつもと違う、可愛い」


F「え゛お゛え゛お゛~、お前もなかなかサラッという奴だな、実はあろまに嫉妬してんじゃないの~?」


え「そういうお前は?」


F「聞かないでください」


き「ちょっと!あろm」


FBがきっくんの口を塞ぐ


え/F「きっくん黙って」


き「ん゛ん゛ー!!!!」



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『ねぇあろま?』


「んぁ?」


『どこ行くの?』


「特に決めてない」


『えぇ?!』


「行きたいとこあんの?」


『え?ない』


「ほらみろ」


『じゃあ今日はお散歩dayだね。…あ!ゲーセン発見!寄ってく?』


「結局ゲームかよ(笑)」


『だめ~?』


「わかったって。行くぞ」


『はーい』


近くのゲーセンに入る
結局俺はゲームなんだな(笑)
嫌いじゃない、むしろ好きだし、一緒に過ごすには持ってこいかもな


『まず何する~♪』


意外と乗り気のあなたの笑顔を見ていると俺も笑顔になる
UFOキャッチャーでぬいぐるみでも取ってプレゼント、なんてベタな展開が頭に思いつく


今日だけは特別だし、とってやるか


「UFOキャッチャーとかどうよ?なんか欲しいのあったら取ってやる」


『ほんと?!それだけ自信があるとみた!じゃあねぇ~…うーんとね…』


そういって俺を引き連れてぐるぐると店内を回る
見た目は完全にカップル
同じように手を繋いでゲーセンに訪れるカップルを見つけ、自分たちと比べる


ん。完全に俺らはカップルだ。


謎な確信を得ていたら、あなたが欲しいものを見つけたらしい


『あっこれ!可愛いー!!!これ欲しい!』


「うしっ。まかせろ」


あなたが欲しいと言ったのはクマのぬいぐるみ
割と大きめだけど…500円もあれば取れそうだな


「迷いなく500円投入」


『この間、初めから500円入れたら友達にビックリされた』


「なんで?普通だろこんなん」


『世の中の一般ピーポーは普通じゃないらしい』


「まじかよ」


オタクらしい会話をしながら1回目で大きく場所を動かし、取りやすい位置に移動することが出来た


『おお!さすがあろま!もう1回か2回ぐらいで落ちるんじゃない??』


「だろ?やっぱ俺すげーべ」


『それは取れた人が言うセリフだよ』


「だって次で落ちるぞこれ」


そう言って落ちなかったら恥ずかしい
お願いだから落ちてくれ
クレーンを動かし...いざっ!


テッテテーン!


軽快な音楽が流れる、ぬいぐるみが落ちた


「っしゃ!キタコレ!」


『おおお!!さすが!!!天才!!』


「だから言ったべ?」


『うん!恐れ入りました』


UFOキャッチャーが空気を読んだのかもしれない
正直次で取れるとは思ってなかった
どっかのすぽーん野郎と交換したいぐらい賢い機械だな


『可愛いー!もふもふだぁ…ありがとうあろま!』


あなたの方が可愛いよ


なんて素直に言えたらどれだけ楽か
素直になれないのが俺の悪い所
まぁちょっとバカップルぽいから言わないけど


あ、そもそもカップルじゃなかったわ俺ら


それにしてもぬいぐるみを撫でるあなたの姿が愛おしい


ほんとにあなたが彼女だったら


いっそ今日の流れで告白とか?
いやいや、そんなの俺には無理だ


メンバーとあなたと、バカ騒ぎしながらゲームしてるあの空気が結構好きだし。
関係が崩れるとか、空気が気まずくなるとか
そんなの俺には耐えられない


それに、告白なんてしたらあいつらに冷やかされるだけだ
あぁでも、その前にあいつらの誰かが告白するかも…


それは嫌だな


『あーろーまー?』


「...おっ?!なんだ?」


『さっきから呼んでるのに返事しないから...考え事?』


「ん...あぁ、わりぃ」


『あろまが謝った...明日は雪ですか?!』


「夏だから降らねーよ、安心しろ」


『よかったぁ(笑)』


「次はどーする」


『んー、じゃああれやりたい!殺したい!』


「はっ?」


『ゾンビ!ゾンビ殺したい!』


いきなり殺したいなんて言うからビックリしたが...よくあるやつな、驚いた


「お前これできんの?」


『やったことないけど超得意だよ!!』


「なんかきっくんに似てきたな」


『そうかな?』


いや言動が似てきた
と、そんな突っ込みを入れながら俺たちはゲーセンでほぼ一日を過ごした



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『今日は楽しかったねー』


ファミレスで夕飯を食べながらあなたとカップル(仮)最後の時間を過ごす


別に離れ離れになるわけでもねーのになんか悲しい
もうちょっとこのまま居たいな


「そうだな」


『あろま』


「ん?」


『あのね、言いたいことがあるんだけど、聞いてくれる?』


「おう?なに?」


ん?おい待て?
返事をしてから違和感に気づく


この展開なんかあれだぞ
なんかよく少女漫画とかでありそうな展開に…
違ったら恥ずかしいけど、なんとなく自信を持って ソレ だと分かる


あなた待って
俺が言いたい
そこから先は俺が……


『私ね、前からずっとあろまのことが』


「好きだ」


『え?』


「だから、好きだって」


ファミレス内で告白ってちょっとダサい
なんてことは考えず、あなたより先に告白することで頭がいっぱいだった
恥ずかしくて視線を落とした


何も言わないあなたに、
俺もしかして間違ったか…?
なんて心配になる


『……』


視線をあなたに戻した時、あなたは泣いていた


「なっ!なんで泣いてんだよ!」


『嬉しくて…あろまと両想いだったとか嬉しすぎて…』


「なっ?!あーもうほら!涙拭けって!」


そういって俺は自分のハンカチを渡す
女の涙は強いな、負けた気しかしない


『ありがとう……ふぅ。改めて私からも言わせて欲しい。今日言うんだって決めてきたから』


「うん」


『私もあろまが好きです』



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関係が崩れるとか
気まずくなるとか
そんなこと一切なかった
俺が素直になれなかっただけで、お互いずっと想っていたようだ


ふぅ。


幸せだとか、嬉しいだとか
もちろんあるんだけど
それよりも安堵が勝っている
……めっちゃ緊張した


幸せすぎて忘れたけど、ここ、ファミレスなんだよなぁ…
あなたは泣きながら喜んでて、俺は……顔が赤いままニヤケたいのを一生懸命抑えているところ
これで本当のバカップルの誕生だな


俺はあなたが大好きだ
これから先もずっと
少しずつ、素直になれたらいいな


そういえばあいつらは?



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き「アワアワアワアワ...」 バタンッ


F「きっくん!えおえお大変!きっくんが泡吹いて倒れた!」


え「あーあ、きっくん平気?でもまぁ俺もちょっと悔しいかな……あいつら、幸せそうでなによりだ」



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明日あいつらに会ったらなんて報告しよう
きっときっくんは怒るだろうし、FBとえおえおはなんだかんだ祝福してくれそう


楽しみすぎて寝れねーな(笑)






**勝者にはご褒美を あろま END**

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