勝ったのはきっくん
き「勝ったー!!!あなた勝ったよー!!!」
『うん!!きっくん独走だったもん!!すごかった!!』
あ「まじかよ……」
え「今の練習だよね?」
F「そうだ練習だ!!さぁ本番やるぞきっくん!!!」
き「やんねーよ!ふざけんな!!!へっへーん♪さすがマ●オカート界のプリンセス王子って言われてるだけあるわ~!!」
『でたプリンセス王子(笑)』
き「じゃああなたは俺の彼女ということで!早速行こうあなた!」
『え?行くって…ちょっ!きっくん?!』
私の腕を掴み、FBの家から出ようとするきっくん
F「きっくんどこ行くの?!」
あ「ちょっと待て!!明日だけって決めたのはおめぇだろハゲ!!!」
え「きっくんそれはずるいよ~」
き「聞こえませ~ん!全然聞こえませ~ん!ほらあなた行くよっ」
『え…あぁ、うん…』
他のみんなに申し訳ないような、でもきっくんと2人でいたいような……
そんなことを考えてたらもうドアまで来てた
き「ではソウルメイト!ばーい!」
『ばっ…ばーい(笑)』
F「あなたまでばーいって!!」
あ「あなた、戻ってこないと痛い目見るぞ」
『私がっ?!きっくんじゃなくてっ?!』
き「そんなこと俺がさせないぞっ!ていっ!」
あ「いてっ!なにすんだこのっ!」
バタンッ
きっくんがあろまに向かってクッションを投げた
あろまがなにか言いたそうにしてたが、話し出す前にきっくんがドアを閉めた
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きっくん side
俺は勢いにまかせてなんてことをしてるんだぁああああああ!!!!!!
せめて!せめて明日二人きりになれば!
今日中に色々準備したりするのに…
嬉しすぎて連れ出してしまった…
腕を掴んだまま俺が前を歩き、後ろからあなたがついてくる
心臓がドキドキしてる
いくら俺でもさすがにこの状況は幸せな意味で辛い
まずこの沈黙が辛い
『…きっくん?』
「なに?!」
沈黙を破ったのはあなた
驚きすぎて声が大きくなってしまった
『いや…どこ行くのかなぁと』
「あ」
考えてなかった
ただ嬉しくて、あなたと早く2人になりたい気持ちだけで抜け出してしまった
「うーん…特に考えてなかった☆てへぺろっ」
『そうなの?(笑) じゃあ公園でもいく?確か近くに公園あったよね??』
そう言って俺の横に並ぶ
俺の方が身長が高いので、あなたは下から見上げてくる
んああああ!!!かわいい!!!!
今の俺たち、傍からみたらカップルみたいじゃね?!
そう思って今の状況を楽しんでいた時、あなたに呼ばれた
『ねぇ、きっくん』
「ん?なに?」
『腕…そろそろいいかな?』
「腕…?あぁ!!!!」
そういや俺、あなたの腕掴んだまんまだった
「あーごめんっ!!痛かったよね!!痛いの痛いの飛んで行け~!!治った…?」
ちょっと強く握りすぎて赤くなっていたあなたの腕を、俺は優しくさすった
手を離す瞬間、あなたに触れられないのが少し残念に思った
するとあなたがとんでもないことを言い出した
『腕…じゃなくて、手がいいな』
「え?」
『掴むの、腕じゃなくて手がいい』
「…」
『あ、私何言ってるんだろう(笑) ごめん!聞かなかったことにして(笑)』
そう言って少し早歩きをして俺を抜かした
俺もあなたに追いつくように早歩きをする
そして
「あなたがそんなこと言うなんて思ってもなかったっ!俺は幸せもんだなぁ♪」
そう言って自然に手を握った
スマートに出来たようにみえて、俺の心臓はバクバク
いまにも飛び出しそうで、伝わるんじゃないかって心配だった
『?!』
あなたはビックリしたらしい
俺の心音、絶対にバレるなよ~!!
『きっくんあのね、私きっくんが勝ってくれてすごい嬉しかったんだ』
「え?」
『急にご褒美!なんて言われてビックリしたし、勝った後部屋を出ていくの躊躇ったけど……でも腕掴んで行くよって言われて、ちょっとドキドキした』
「……」
『今も結構ドキドキしてるんだけどねっ!さて、権利は明日まで有効ですから。明日は何をしよっか?』
「…へへっ♪じゃあ見たい映画あるんだ!!映画館いこう!!宇宙ヤバイ感じのSF!!」
『うん!行こう!』
そういって俺たちは手を繋いだまま公園に向かった
このままずっと一緒にいたい
そんな我儘な気持ちが強くなる一方だ
明日、俺は 彼氏(仮) ではなく、本当の彼氏になれるよう、勇気を出してみようと思う
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「あっ!あなた」
『なにー?』
繋いだ手を前後に揺らしながらテンション高めであなたに呼びかける
「明日俺から重大な発表がありまーすっ!」
『重大な発表?』
「そっ!楽しみにしておいて」
『なんだろ?』
重大な発表というのはもちろん告白
古に伝わりし漆黒の堕天使KIKKUN-MK-Ⅱ
まじ頑張りますっ!
**勝者にはご褒美を きっくん END**












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!