第50話

Chapter 46 | 夜の奥、言えなかったこと
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2025/07/07 09:00 更新
CLéの宿舎。

一日のスケジュールを終えて、
あなたは自分の部屋に戻ると、スマホをベッドの上に置いて
何度も通知を確認しては、また閉じる。

ドヨンからの「おやすみ」のメッセージが、
いつもより遅かったから。

それだけのことなのに、
胸の奥が静かにざわついていた。
———
──彼にも、彼の時間がある。
アイドルとしての責任も、忙しさも、すべてわかってるはずだった。

なのに、たった一通の通知を待つだけで、
自分の一日が終わらないことに気づいてしまう。
(なまえ)
あなた
……どうして、こんなに好きなんだろう
誰にも聞こえないように呟いた声だけが、
部屋の静寂に溶けていく。
その頃、NCT127の宿舎でも。

ドヨンは洗面所の鏡の前で髪を拭きながら、
あなたからの未読メッセージを見ていた。
✉️
(なまえ)
あなた
今日は大丈夫だった? 疲れてない?
(なまえ)
あなた
なんとなく、声聞きたい夜だなって思っただけ。おやすみ
返したいのに、どう返せばいいのか分からなかった。

今日、グループで話し合った“今後のスケジュール”──

忙しくなるのはわかっていたけど、
「会える日が減るかもしれない」それが現実味を帯びていて、
そのことをまだ彼女には言えていない。
———
それでも、手は自然とスマホに伸びる。
メッセージを打っては消し、また打って──
ドヨン
ドヨン
本当は、もっとちゃんと伝えたい。
君を大切に思ってるって、
ずっと、君だけを想ってるって
それぞれの夜に、それぞれの不安が少しだけ滲んでいた。
けれど、画面越しに送られたたった一言が、
静かにふたりを包み込む。
ドヨンから届いたメッセージ。
✉️
ドヨン
ドヨン
声、聞かせられなくてごめん。
でも君のこと、ずっと考えてた
あなた の目に、そっと涙が滲んだ。
(なまえ)
あなた
私も、大丈夫。
(なまえ)
あなた
あなたが、あなたでいてくれたら、それでいいの



2人の夜は、ことばの代わりに“想い”で繋がっていた。

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