CLéの宿舎。
一日のスケジュールを終えて、
あなたは自分の部屋に戻ると、スマホをベッドの上に置いて
何度も通知を確認しては、また閉じる。
ドヨンからの「おやすみ」のメッセージが、
いつもより遅かったから。
それだけのことなのに、
胸の奥が静かにざわついていた。
———
──彼にも、彼の時間がある。
アイドルとしての責任も、忙しさも、すべてわかってるはずだった。
なのに、たった一通の通知を待つだけで、
自分の一日が終わらないことに気づいてしまう。
誰にも聞こえないように呟いた声だけが、
部屋の静寂に溶けていく。
その頃、NCT127の宿舎でも。
ドヨンは洗面所の鏡の前で髪を拭きながら、
あなたからの未読メッセージを見ていた。
✉️
返したいのに、どう返せばいいのか分からなかった。
今日、グループで話し合った“今後のスケジュール”──
忙しくなるのはわかっていたけど、
「会える日が減るかもしれない」それが現実味を帯びていて、
そのことをまだ彼女には言えていない。
———
それでも、手は自然とスマホに伸びる。
メッセージを打っては消し、また打って──
それぞれの夜に、それぞれの不安が少しだけ滲んでいた。
けれど、画面越しに送られたたった一言が、
静かにふたりを包み込む。
ドヨンから届いたメッセージ。
✉️
あなた の目に、そっと涙が滲んだ。
2人の夜は、ことばの代わりに“想い”で繋がっていた。















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。