正直俺に教えられることなんてあまりない。強いて言えば戦い方とかか?いや、そもそも俺の戦い方は個性をメインとした物や我流が多いからな。剣術なら剣術を使うやつに教わった方がいいだろう。下手に教えて変なクセでもついたらよくねェからな。
となるといよいよ教えられる物がねェな。まあ、アイツは他の奴に丸投げでもいいと言っていたし...そうするか。
という訳で俺は他の幹部+ドフラミンゴに丸投げした。グラディウスが砲術、ラオGが体術、ディアマンテが剣術、ドフラミンゴが戦術をローに教えている。
正直このままドフラミンゴ達に見てもらうでもアリなんだが...やるなら徹底的にだ。何か出来ることはないかと、とりあえず片っ端から本を読み漁った。そして気づいたのだ。
この時代...勉強水準低くね。
まあ、殆どが海に囲まれ基本的な移動手段は船というこの世界で詳しい情報を広めるのは難しいだろう。ならば、これは必然的なんだろうな。
そうと分かればやることは早い。俺は早速準備を始めた。
ローの声に読んでいた本から顔を上げた。そして、ローから冊子を受け取り1つ1つ確認していく。
帽子の上からローの頭を撫でてやると嬉しそうに顔を綻ばせた。...猫みてェだな。
俺は何故かローに懐かれていた。普段から俺の後ろについて回り、勉強がない日でも離れようとしない。それは別にいいんだが、この勢いで行くとスラムにまで着いてきそうだな。
そもそもこんなに懐かれるようなことをした覚えも無い。一体なんなんだ。
ちなみに今教えているのは現代で使われている計算方法やちょっとした医療技術だ。とは言ってもこの時代にまだ存在しない技術の教材なんて存在しないので俺が1から作った。案外覚えてるもんだな。
普段ならこんなことしないのだが、ローは容量が良く、教えたことをどんどん吸収していくので面白い。
いつの間にか扉の所にはドフラミンゴが立っており、俺を呼んでいた。
机に向かうローにそう声を掛け、部屋を出る。
俺の言葉にフッフッフと独特な笑い声を上げるドフラミンゴ。
思ってもねェだろ
皆が会議を真剣な様子で聞いている。ただ、隣のコラソンはベビー5の出した紅茶が熱すぎてすっ転んでいるが。
やめろ紅茶がかかるだろ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。