第4話

紫色の転校生――その名はフョードル
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2025/12/27 08:00 更新
最近、ヨコハマでは奇妙な噂が広がっていた。
MOB
ピンクでも緑でもない、別の魔法少年がいるらしいよ!
シグマはその話題を聞くたび、胸の奥がざわついていた。

自分たち以外にも“選ばれた者”がいる。
それ自体は不思議じゃないはずなのに、
なぜか嫌な予感だけが拭えない。

そんな朝、二年B組に転校生がやってくる。
フョードル
はじめまして。フョードル・ドストエフスキーです
フョードル
本日より、お世話になります
静かな声、白い肌、紫がかった真っ赤な瞳。
クラスがざわつく中、彼は真っ直ぐにシグマを見る。
フョードル
この街は、思ったより“壊れやすい”ですね
意味深な言葉に、シグマは息を呑む。
その瞬間、左腕のタトゥーが微かに疼いた。

――気のせいじゃない。
この人も、同じだ。

放課後、屋上。
シグマが一人で考え込んでいると、
鳩の姿をした妖精・ポッポとニコライがふわりと現れる。
ニコライ
シグマ君〜☆考え事?見て見て!この鳥めちゃくちゃ面白くない!?
シグマ
それはひよこじゃないのか?
ポッポ
鳥でもひよこでもないポ!!妖精だポ!!
シグマ
…………はは…
シグマは苦笑いをした
ポッポ
大丈夫ポ?最近やけに暗いポ
少し拗ねたように言うポッポに、
シグマは思わず謝る。
シグマ
大丈夫……少し疲れただけだ
ポッポは肩(翼)をすくめる。
ニコライ
転校生来たよね、彼、普通の子じゃないと思う
ニコライ
あれは偶然じゃないよ
その夜、街に怪物が現れる。
シグマとニコライが駆けつけると、
すでにそこには紫の光があった。

フョードルは静かに立ち、
怪物を見下ろしている。
フョードル
助けるか、見捨てるか
フョードル
その判断が、貴方を決めるんですよ
彼が振り返った瞬間、
腕に刻まれた紫のタトゥーがはっきりと見えた。

――間違いない。
彼も、魔法少年。

戦いの後、フョードルは何事もなかったように微笑む。
フョードル
――――
フョードル
ふふっ
フョードル
また会いましょう、シグマさん
フョードル
必死になる貴方を見るのは……嫌いではありませんから
ポッポが小さく呟く。
ポッポ
ピッピ…?
フョードル
あゝ、ピッピさんですか?ピッピさんなら少しお預かりしています
フョードル
ではぼくはこれで
その言葉を残し、彼は闇に溶けて消えた。


シグマは拳を握りしめる。
紫色の魔法少女は新たな仲間か、敵か。
次回予告

「フョードルの秘密!紫色の正体」

転校生フョードル・ドストエフスキー。
物静かで、不思議で、
どこか全部を見透かすような瞳。

「魔法少年は、救いでもあり、呪いでもあるんですよ?」

意味深な言葉、
そして夜のヨコハマで輝く――紫のタトゥー。

敵?味方?
それとも、もっと別の存在?
シグマはまだ知らない。
この出会いが、
運命を大きく揺らすことを――。

次回も、
―――信じる心で、変身!☆
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