第4話

大切だった人と大切な人
24
2024/05/19 07:26 更新
旧3号
広い割になんもねえな…?
本当に資料以外に何も無い。
その上迷路のようになっていて、
もうどこから来たかわからない。
感覚を頼りに扉まで来たはいいが...何が待っている?
警戒を怠らずに、そっと扉を開く。
旧3号
っ!
扉を開いた瞬間、何かが飛んできた。
???
あのサァ...何がしたいンダ?
???
あんナクソ野郎に肩入レしても後悔スるだけダゼ?
旧3号
誰だよ、てめー。
赤の他人にとやかく言われる筋合いはないぜ。
ラムダ
オレかァ...?
オレはラムダっつーンだ。
ラムダ
テメェの探しテるデルタならもう上書きが始まっテルだろーさ。
旧3号
は...?
ラムダ
マァ精々足掻けよ。
そんな小細工に頼るようじゃ間に合わネート思うがナ。
旧3号
危ッ...!?
これより先ではこの仕掛けは通りませんってか...
旧3号
今はテメェに構ってる暇はねぇんだよ!!
ラムダ
ハッ、醜く足掻いとけヨ。
その後のどん底に落とサレた顔が楽しみダゼ。
一瞬見えた、4号がいる部屋。
腕と腹を槍のようなもので壁に縫い付けられていた。
当然ながら血が流れ出ていて、床には血溜まりができていた。
___初期化云々以前に、死ぬ可能性がある。
旧3号
___コソコソ着いてきて、何だよお前。
ラムダ
気づいてタのかよ。
ラムダ
テメェは、絶対ニ俺が殺す。
アイツのなりそこないとシテ、アイツを護る責務がある。
旧3号
そうかよ。
俺は4号の先輩として、相棒としてあいつを取り返す役目があるんでね。
ラムダ
本来こっち側だったアイツを誑かしたのはテメェだろ?
旧3号
誑かしたとは人聞きが悪いな。
ラムダ
何か間違ってイたか?
旧3号
お前らが戦闘兵器にしてただけだろ?
ラムダ
もともと兵器として造られたモノを兵器にして悪いカ?
旧3号
なあ、お前だったら分かるだろ?
モノ扱いされることの苦しみを。
ラムダ
モノ扱い?寧ろ幸せじゃネーか。
オレらの苦しみを簡単に語ルな。
ラムダ
そレに...アイツを助けても、アイツがそれで幸せを感じると思ウカ?
ラムダ
生きる苦しみ。
他人に頼る苦しみ。
テメェがアイツを助けて、アイツは心の傷を負う。
何のメリットがあるンダよ。
旧3号
メリットだぁ?
情ってもんが分からないのかお前は?
ラムダ
戦場に情を持ち込む甘ッたれたテメェにゃ司令なんざ向いてネェよ。
旧3号
向いてなくて結構だ。
ラムダ
ソレに何だ、後輩?相棒?
もうアイツはテメェのことなんざ覚えてネェよ。
ラムダ
目についたイカを片っ端から殺していく、
ただソレだけの空っぽのロボットに成り果てタ。
ラムダ
…全部、テメェのせいだよ。
オレを唯一可愛がってくれたアイツが、
あんな風になっちまったノは。
旧3号
おいおい、随分な逆恨みだな。
ラムダ
逆恨み…そうかも知れねぇナ。
今はそんなコトどうでもいい。
俺がテメェを殺す…それだけだ。
旧3号
怒りに身を任せてはいけない…
周りを見る目が疎かになるから。
旧3号
腹に刺さったそのナイフ…
誰のものだろうな。
ラムダ
…科学で造られたモノ。
いく ラ デ モ  ツク___
旧3号
幾らでも造れる…か。
いや、こんな所で時間を喰ってる場合ではない。
音割れした機械音声
実験体人格データダウンロード完了。
メモリー及び人格データの削除を開始。
旧3号
…なんだよ、まだ始まってねえんじゃねえかよ…
また、こっから連れ出してやれば…
音割れした機械音声
サイバー攻撃を確認。
___分析完了。
ウィルスの送付及び接続の切断。
音割れした機械音声
不明なエラーが発生。
音割れした機械音声
重要個体A-2へのウィルスの侵入を確認。
五感に異常。
予定変更せず、メモリーの削除を開始。
旧3号
...助け出しても、異常が残るって訳か。
ラムダ
諦めたらドウダ?
旧3号
さっき殺した...いや、複製体ってやつか。
ラムダ
察しがいいナ。
ラムダ
あと3分。
俺が時間さえ稼げばこっちの勝ちなんダよ。
旧3号
3分以内に助け出せばこっちの勝ちってこった。
ラムダ
させると思うカ?
前に回ってから武器を突きつけてくる。
何故前に回る必要があった?
ラムダ
一歩でも動いタら撃チ殺す。
旧3号
動いたら、ね。
ラムダ
ソレに…
4号?
こうしたら、攻撃出来ないでしょう?
旧3号
…擬態かよ。
相変わらず卑怯な手だ。
4号?
卑怯、っすか。
もう少しで終わるんすから、今更っすよ。
旧3号
一つ、誤算がある。
俺は__偽物を殺すのに躊躇うような生半可な覚悟はしていない。
ラムダ
はっ、そウかよ…
この一瞬で両手両足吹っ飛ばさレちゃ時間稼ぎも出来ねェ…
ラムダ
せいぜい足掻けヨ、偽善者が。

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