あなた「徹の出発日っていつ頃なの?」
及川「んーたぶんあなたの大学が始まっちゃった頃かなぁ」
あなた「じゃあ私はもう東京か。」
岩泉「あなたは東京では一人暮らしだろ?気をつけろよ。」
あなた「うん!セキュリティバッチリの物件にしたから大丈夫!」
岩泉「まぁなんかあったら呼べよ」
あなた「ありがとう…!さすが一頼りになる!」
思い切り一へと抱きつけば羨ましいだのずるいだの横からぶーぶー騒ぐ徹
卒業式の翌日、私たち幼なじみ3人組は徹の部屋に集まっていた。
特になにか目的がある訳では無いが、私自身もあと少しすれば東京に行かなくてはいけない。
大学の準備があるからね。
及川「あーそういえばあなたに頼もうと思ってたんだ。」
あなた「なにを?」
及川「俺アルゼンチン羽田空港から行くつもりだからさ、その前日家泊めて貰えない…?」
あなた「なんだそんなことか、全然いいよ!」
岩泉「お見送りはおれも行ってやる」
あなた「じゃあ一も泊まりなよ」
及川「あ、いいねラストに3人でお泊まり!」
あなた「本当は一静とか貴大も呼びたいけどあの人たち普通に大学らしいね」
岩泉「だな。まぁ仕方ねぇけど。」
あなた「電話だけつなごうね。」
及川「うん!…まぁ、その前にあなたの東京への引越しだけどね」
岩泉「1週間後だろ?」
あなた「そうそう。」
及川「準備は万端?」
あなた「もちろーん!」
2人にグッと力強く親指を立てる
安堵の表情を浮かべる2人からは心底心配してくれていたことが伺える
及川「それこそ東京行く日は俺らちゃんとお見送りするからね!」
岩泉「つか東京着いてからは大丈夫なのか?」
あなた「うん。東京着いてからは黒尾が駅まで迎えに来てくれるらしいから大丈夫」
及川「待ってそれは全然大丈夫じゃないんだけど!!!」
岩泉「及川の言いてぇ事がわからんでもねぇけど男手がいてくれるのは安心だな。」
あなた「そうなの!なんか引越しの手伝いなら木兎とか木葉とか夜久くんとかもいつでも呼んで〜って」
及川「くそ、…東京勢がこのチャンスをと言わんばかりに積極的……」
岩泉「まぁ何だ。……とりあえず気をつけろよ」
あなた「……?……うん!」
正直よく分からなかったがいい返事だけはしておいた。
あと一週間後にはこの地を離れることになる
新しい環境でのスタートだ。
それまでに私はやりたいことを全てやりきっておこう。
______
あなた「あ、二口こっち〜!」
二口「お、いたいた。」
駅前の時計台の下
いかにもカップルが待ち合わせでもしそうな位置で私と二口は合流する
こうして私たちが2人で出かけることになった経緯に関しては、私が東京に、行くと知った二口が行く前に1度でいいから会いたいと誘ってくれたのがキッカケだ。
そういうわけで卒業式から3日後の日曜日
私たちは2人で映画を見に来ていたのだ。
見る映画はバレーボール……ではなく。
2人して好きなバスケットボールを題材にした漫画の映画だ。
私はあのスリーポイントシューターがたまらなく好きだ。
「静かにしろい。この音が何度でも俺を甦らせる」なんて言う私の大好きなセリフを映画館で聞いたあかつきには倒れてしまうかもしれない
そんな気持ちで映画に挑んで行った。
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あなた「やばいめっちゃ面白かったぁ!!」
二口「いやまじそれな。まじでずっと興奮してた」
あなた「ね!私も!」
二口「うわ、かわい。」
あなた「ねぇ話聞いてよ」
二口「聞いてる聞いてる。聞いた上で可愛すぎるって話。」
あなた「はぁぁ、」
映画を見終わり、少し小洒落たカフェで2人して向き合って腰がけている
二口「つかもう4日後とかには東京行くんでしょ」
あなた「うんそうだよ。」
二口「実感ねぇーーー……。お見送りとかしてぇけど普通に部活だしなぁ」
あなた「お見送りは徹たちが来てくれるから大丈夫だよ。練習頑張ってね。」
二口「へーい。……つかさ、」
口をとがらせるコーヒーを流し込んだ二口が再び口を開いた
二口「なんでわざわざ東京行こうと思ったの?」
あなた「え?」
二口「だってあなたが学びたいのってスポーツマネジメントだろ?だったら宮城の大学でもできんじゃん。」
あなた「あーーー、うん。そうなんだけどね。」
私が東京の大学へと進学を決めた経緯は初めて徹と一と3人で真剣に進路についてを話し合った日へと遡る______,













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。