2023年2月7日。
午後9時。
悲劇が起こった。
Girls²のインフォメーションに、そのような題名の記事が上がった。
そう思いながら、特に疑問も持たずにページを開いた。
頭が真っ白になった。
何も、考えられなくなった。
涙が頬をつたってくのがわかる。
いろいろな気持ちが頭の中を駆け回る。
私の心の中の色は、真っ黒だった。
今まで蘭ちゃんが差してくれていたカラフルな色は、記事によってかき消された。
携帯の通知が部屋に響く。
画面を見ると、Twitterから、インスタから、私に対する心配のメッセージが届いていた。
羽乃からも。
涙が、止まらなかった。
蘭ちゃんが卒業するのは、そりゃ悲しい。
でも、それよりも…
ー私に、なんで相談してくれなかったんだろう。
そんな気持ちが出てきた。
きっと、両親にはもちろん。
咲ちゃんにも話していたんだろう。
なのに…私には…
悲しい
悔しい
寂しい
辛い
暗い言葉だけが、心や頭を駆け巡る。
正直、今は誰にも会いたくなかった。
特に、蘭ちゃんには。
会ったら、どんな顔して、なんて言えばいいのかわからない。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。