第15話

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2025/10/29 07:00 更新
廊下を歩いているときに気付く
どこからか聞こえてくる音
嫌な予感がして足を早めた
段々と大きく聞こえるその音
出処と思われる場所の扉を開ければ
りもこん
りもこん
己音!!!!
椅子から落ちて床に倒れている白髪の友人が居た
酷く咳き込んでいて上手く呼吸しているとは全く言えない
言葉で表せないような嘆きを君は発している
精神崩壊といってもいいほどだ
りもこん
りもこん
…おい、聞こえるか!?
全く反応はなく暴れている
りもこん
りもこん
…おい、何があったんだよ!!
しゅうと
しゅうと
操青?
しゅうと
しゅうと
は!?
りもこん
りもこん
朱弥、ちょっと手伝って!!
しゅうと
しゅうと
…いや、ちょっと離れてて
りもこん
りもこん
え?
しゅうと
しゅうと
己音
しゅうと
しゅうと
…ごめん、体起こすね
しゅうと
しゅうと
大丈夫?痛くない?
かざね
かざね
ぁ…ぅ…っあ…
しゅうと
しゅうと
…大丈夫、落ち着いてゆっくり呼吸して
かざね
かざね
…っ…ふっ……っぐっ…
しゅうと
しゅうと
吸いすぎないで、苦しくなっちゃうから
かざね
かざね
…ぅ…
しゅうと
しゅうと
…呼吸整ったね?
かざね
かざね
…ぅん
しゅうと
しゅうと
じゃあちょっと横になって
しゅうと
しゅうと
力抜いて良いからね
かざね
かざね
………ふぅ…
りもこん
りもこん
…落ち着いた…のか…
しゅうと
しゅうと
うん、とりあえず対処はした
りもこん
りもこん
これ…大丈夫なの…?
しゅうと
しゅうと
…うーん…
しゅうと
しゅうと
落ち着かせることを目的にしてるから…
しゅうと
しゅうと
でもこんなに酷いのは流石にびっくりした
りもこん
りもこん
…ありがと、助かった
しゅうと
しゅうと
別に、側に居てやっただけだから
しゅうと
しゅうと
とりあえずこのままにしてあげて
しゅうと
しゅうと
できるだけ刺激とかもしないように
りもこん
りもこん
…捷飛にも言っておくよ
かざね
かざね
…んぅ…?
しゅうと
しゅうと
おはよ、己音
かざね
かざね
…なん、か…だるい…
しゅうと
しゅうと
あぁ、さっき大変なことになってたからかも
かざね
かざね
…あれ…倒れた…?
しゅうと
しゅうと
うん
かざね
かざね
うわ…迷惑かけた…ごめん…
しゅうと
しゅうと
大丈夫
しゅうと
しゅうと
それより、今日いくつ飲んだ?
かざね
かざね
…分かんない
しゅうと
しゅうと
んー…瓶ある?
かざね
かざね
…これ…かな…多分
しゅうと
しゅうと
借りるね
ふうはや
ふうはや
…操青?
りもこん
りもこん
え…あ、捷飛か…
ふうはや
ふうはや
どうしたの?これ
りもこん
りもこん
ちょっと己音が暴れた
ふうはや
ふうはや
大丈夫なの?
りもこん
りもこん
朱弥が落ち着かせてくれたから大丈夫
りもこん
りもこん
あ、できるだけ刺激しないでだって
ふうはや
ふうはや
うん、了解
しゅうと
しゅうと
…あー、己音、そりゃ精神崩壊するよ
かざね
かざね
…ごめん
しゅうと
しゅうと
とりあえず、できるだけ飲まないでね
かざね
かざね
…うん
しゅうと
しゅうと
…無理するなよ、壊れるから
かざね
かざね
……
しゅうと
しゅうと
じゃああとは任せたよ
ふうはや
ふうはや
またなんかあったら呼んでもいい?
しゅうと
しゅうと
…出来る限り行く
ふうはや
ふうはや
ありがと、助かる
しゅうと
しゅうと
ほら、操青も戻るぞ
りもこん
りもこん
しゅうと
しゅうと
操青?
りもこん
りもこん
…あぁごめん、考え事
しゅうと
しゅうと
…なら良いけど
かざね
かざね
……
ふうはや
ふうはや
…背中触っても大丈夫?
かざね
かざね
…ぅん、平気
そっと背中に触れると大きく体を震わせた
ふうはや
ふうはや
ちょ、駄目だったんじゃ…
かざね
かざね
び、びっくりした…だけ…
ふうはや
ふうはや
…そう…?
手なら大丈夫なのかな
かざね
かざね
……

かざね
かざね
あり、がと
ふうはや
ふうはや
…俺、側に居るから
かざね
かざね
…うん
かざね
かざね
…多分、さっきの、てんかん…
ふうはや
ふうはや
てんかん…?
かざね
かざね
…体、固まって…無意識に、動くの
ふうはや
ふうはや
…なるほど
かざね
かざね
…結構落ち着いてきた
ふうはや
ふうはや
なら良かった…
ふうはや
ふうはや
立てる?
かざね
かざね
うん、大丈夫
ふうはや
ふうはや
よし、じゃあ___
しゅうと
しゅうと
落ち着いた?
かざね
かざね
うん、戻った
しゅうと
しゅうと
良かった
ふうはや
ふうはや
授業お疲れ様
しゅうと
しゅうと
そっちこそ
しゅうと
しゅうと
ずっと頼んじゃってごめんね
ふうはや
ふうはや
ううん、俺に出来ることしてただけ
しゅうと
しゅうと
俺も出来るだけこっちに居たいんだけどね…
りもこん
りもこん
お、皆居る
ふうはや
ふうはや
お疲れ様
りもこん
りもこん
そっちこそお疲れ
りもこん
りもこん
昼食べようぜ
こうして笑顔で他愛のない会話をする
でもそんな日常が俺たちにとっては大切だった
君の笑っている顔を見る
君の涼し気な横顔を見る
君のほんの少し微笑む顔を見る
些細なことだけど必要不可欠で
1人でも欠けると寂しさが場を取り巻く
だからこそこの4人が集まれたことは奇跡だと思ってる
互いのことを分かち合って
互いの弱さを認めて支え合って
手を差し伸べ合って未来へ進む
そんな関係がこれからも続くことを願って
俺は、今を生きている
苦しくても俺には仲間が居るから
迷子になっても仲間が見つけてくれるから
闇深い海に沈んでも仲間が引き上げてくれるから
だから、大丈夫
俺はもう、怖くないよ
なんていうことを最初は考えてた
現実から目を背けたくなるときもある
でもそれは俺には出来ないこと
その現実を目にしても進まなければならない
茨の生えた絶望の道を
変わらない結末に何度も絶句した
枯れた花々
解けてしまった糸
閉ざされた未来
終わらない鼬ごっこ
朽ちる希望にたった一筋の光を求めて
傷だらけになった足でまた走っていく
もう、これ以上君が苦しむのを見たくないから
1日でも早く君が救われるように
1日でも早く本当の君に出会えるように
俺が壊れないために
苦しみで満たされた心臓を抱えながら
もう鉛のように重い足を引きずりながら
必ずあるあの日の先に向かって
さぁ
終わらせよう

大丈夫
傷だらけになっても、見失わないから
だからずっと待ってて
俺が、必ず迎えに行くよ

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