ジュンくんの言葉に
どう応えたらいいのか分からなくて
戸惑ってしまったけれど、
私の答えももう決まっていた。
回りくどくなってしまいそうだけど
とにかく率直な気持ちを伝えなきゃ。
逸らし気味にしていた目線を
ジュンくんに合わせて、
ついに私は
伝えたかった一言を彼に投げた。
大きな目を最大限見開いてジュンくんは言った。
信じられない、といった顔。
本当に当たって砕けろな気持ちで
ここに来てくれたんだ。
叶わないかもと思いながらも気持ちを伝えるって
勇気も気力も必要なのに。
安心したように笑うその顔が眩しかった。
けれど喜びも束の間。
せっかく想いが通じ合ったのに
来週には離れ離れになってしまう。
力強い笑顔に、私もつられて笑顔になる。
ジュンくんはさっきとは違う
少し照れたような笑顔で私の名前を呼んだ。
そう言いながらテーブルの向かい側から
こちらに移動してきて私の目の前に来ると
私の両手を強く握った。
少しずつ、ジュンくんの顔が近づいてくる。
察した私は目を閉じる。
唇が重なった瞬間、少しだけ目頭が熱くなった。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。