第17話

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2,923
2019/10/06 12:21
〈太宰宅〉
太宰 華楓
太宰 華楓
...ただいま
太宰治
太宰治
おかえり!あの後大丈夫だったかい?
太宰 華楓
太宰 華楓
... ...ごめん。1人になりたい


そう云った華楓は無理に笑って自室へと消えた











何があった?





森先生に何かを云われたか...



あるいは...











ピーンポーン♪

と、インターホンの音が鳴り響く。










嗚呼、きっと蛞蝓だ。




中也の事だ




華楓の様子が気になって来たのだろう。











そう思い乍扉を開けると、案の定中也だった




中原中也
中原中也
...華楓は?
太宰治
太宰治
部屋に籠って出て来ない
中原中也
中原中也
...そう、か。
太宰治
太宰治
中也、華楓から何か聞いてる?


恐らく知っていると思うが、反応を見る為に聞いた。
中原中也
中原中也
... 。

中也は無言で目を逸らす。

太宰治
太宰治
知っているんだね?
中原中也
中原中也
まァ、な...
太宰治
太宰治
教えてよ。中也
中原中也
中原中也
... ... 様子がおかしかったのは、首領執務室前の廊下で会った時だった。













_____________________


首領執務室に呼ばれた華楓の体調が心配になり、
華楓の所へ向かっていた。










首領執務室前の廊下に着いた時だった___。





中原中也
中原中也
華楓 …?













そこで見たのは涙を流している華楓の姿。


首領執務室の扉に背を向け、
声を押し殺して泣いていた。



執務室の前で警備をしている構成員は泣いている華楓にどう対応すべきか。と、ワタワタとしていた。





俺の声に気がついた華楓は、ハッとした様な素振りで俺を見る。





太宰 華楓
太宰 華楓
中也...



俺を呼ぶ彼奴の声は か細く、震えていた。
中原中也
中原中也
ッ おい如何した?!

俺が華楓に駆け寄ると、華楓は助けを求めるかのように、俺にしがみついた。








太宰 華楓
太宰 華楓
中也...っ。
私、、、私ッ 如何すればいいの?!





華楓の紅色の瞳から零れる大粒の涙...


俺は華楓の様子から、この場から離れた方がいいと察し、自分の執務室で話を聞くことにした。



















中原中也
中原中也
それで...、如何したんだ?
太宰 華楓
太宰 華楓
... ...う、ん。
太宰 華楓
太宰 華楓
聞いて、くれる?
中原中也
中原中也
嗚呼。
太宰 華楓
太宰 華楓
っ...私、はね。
13歳より前の記憶が曖昧なの
太宰 華楓
太宰 華楓
だから、物心着いた時からはポートマフィアで...、裏社会で生きてきたの。
太宰 華楓
太宰 華楓
だから、、、
私は陽の当たる世界を知らない。
太宰 華楓
太宰 華楓
其れでも。    此処ポートマフィアが私の場所だったし、大切な友達だっている。ずっと、闇の世界でも構わないって思ってきた。
太宰 華楓
太宰 華楓
殺しだって、普通の事だって。
太宰 華楓
太宰 華楓
でも... ... でもね。
太宰 華楓
太宰 華楓
兄さんと中也が、命の危機におちいってから... ...。人の死が怖くなって...ッ
太宰 華楓
太宰 華楓
敵にも家族や大切な人が居るって考えると...ッ
中原中也
中原中也
華楓 …
太宰 華楓
太宰 華楓
もう人を殺したくない...ッ
中原中也
中原中也
っ…!














ふと 前に、太宰が云っていたのを思い出した











『華楓は、ポートマフィアの仕事を恐れている。

人を殺すことに抵抗を感じているんだと思う。


彼女は...本当は命を大切にしたいって思ってる。

心優しい唯の少女なんだ


その真っ白な心を 私達ポートマフィアが汚してしまった...


私は...____其れを後悔している』









太宰 華楓
太宰 華楓
もう...ッ  もう厭だよ...ッ!!






俺は、無言で華楓を抱き締めてやることしか
出来なかった。














その後、
華楓は「首領に命じられた任務へ行ってくる。」と、
去って行った





人を殺す任務へ












_____________________








中原中也
中原中也
それで、華楓が任務から帰ったと連絡を聞いて此処太宰の家に来たって訳だ。
太宰治
太宰治
... そう。





太宰は華楓の部屋の扉を見つめ

そして、目を伏せた。








太宰は、「言葉を考えている」のだろう。










太宰治
太宰治
矢っ張りそうなる...か。
中原中也
中原中也
如何するんだ?太宰
彼奴に之からも任務をやらせる訳には行かねェだろ。
太宰治
太宰治
...ポートマフィアに居る限り、ね。


太宰は深刻そうに低いトーンで云った。







中原中也
中原中也
ッ...手前、真逆





太宰は何時もの調子で「ふふっ...冗談だよ」と云った。
中原中也
中原中也
... ...
太宰治
太宰治
ほら。私はもう寝る。君も早く寝なよ〜?じゃないと背も伸びないよ?笑

そう云って揶揄からかながら俺の背中をグイグイと押して
退出を促す太宰
中原中也
中原中也
よ、余計な世話だ!!



中也は顔を赤くして怒り乍部屋を出ていった。


















太宰治
太宰治
... ...


















はぁ...。と、息をつく太宰




















太宰治
太宰治
そろそろ考えないといけないね。
...思ってたより早かったけど









太宰は意味深な言葉を呟く...




その言葉は誰にも聞かれることなく、
空間に吸い込まれていった..._____。











゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+

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久々の更新!!!
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読者の皆さん、お任せしてしまって申し訳ないです!!!m(_ _)m
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