幼稚園児の時は普通だった。
家が近くてあなたちゃんともよく遊んでた。
なにかに気づいたのは多分小学5年生の時。
私のお父さんとお母さんが離婚した。
その時からお母さんはおかしくなった。
みんな私の親のことコソコソ裏で話していた。
でも、1人だけ私に正面から話してくれた子がいた。
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この子だけだった。
でもきっとあの子と私は違う。
そんなことばかりだった。
そして、時は経って中学生になったある日。
親が再婚した。
その男が最悪だった。
最初は良い親を演じて段々性暴力をしてくるようになる。
こんな惨めな姿学校で見せれるわけが無い。
だから私は学校では違う自分を演じていた。
ここでは強いやつだけが残ることを私は知っている。
だから人の上に立つ。
別に悪いことではなくない?弱いやつが悪いんだから。
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そして、帰り道あの子は言った。
多分それが引き金。
違う、ただあなたちゃんの家にはなんでもあって、頭もよくて、私に無いものがあるから羨ましかっただけ。
ごめん。
それが言えなかった私はもっと強く当たってしまった。
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あなたを見れば見るほど私の気持ちは抑えられなくなった。
ここでは弱いやつが悪い。
だから、私は悪くない。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!