あなたの下の名前 side
また , 居心地の悪い
この部屋に 戻ってきてしまった .
なんで のこのこ 着いてきたんだろう .
歩きだったから そのまま
手振りほどいて 逃げたら良かった .
この間に 逃げてしまおうか .
まるで 見透かされたかの様に
「 逃げるんじゃねぇよ 」 と
言われてしまった 私は
恐怖で 逃げる気力を 失った .
ましてや , あんなにも
真っ黒な目で 見据えられては .
万次郎さんは たい焼きの袋を
手に提げて 部屋を出て行った .
我慢していた 涙が溢れ出す .
とてつもなく怖くて仕方がない .
全部捨てて 逃げ出してしまいたい .
いっそのこと 死んでやろうか .
そんなことまで 考えてしまう .
会ったことのない 誰かが 廊下で
私の泣き声を聞いているとも
知らないままで .
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。