第9話

第9話
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2023/09/03 00:07 更新


ハンビンside






「…ふぅ、やっと着いた〜っ、」





電車で別れてから家に着くまでハオヒョンのことが忘れられず、うわの空で駅から歩いてきたため何回かコケたし、ぼんやりしてたから歩くのも遅くてだいぶ時間がかかった気がする





なんだか、嵐のような1日だったなぁ、
まぁ実際にすごい雨も降ったんだけどㅎㅎ
それにしても、




(ハオヒョンのあれ、どうゆう意味だったんだろ…)








いや、僕が望む関係になれないとか、彼女居たら僕のそばに居れないじゃんか、とか
し、しかも僕に彼女居ると思って、泣いてたんだよ…な??…最後認めたし!!!





僕に彼女が居たら悲しいのイコールは?




だめだ、答えが出そうで出てこない、考えすぎた時にありがちな意味の分からない回答がどんどん浮かんでくる





(…うん、とりあえずお風呂に入って寝よう)




明日もレッスンがある



いつもより帰るのが遅くなった分、早く寝る準備しないと朝起きれなくなっちゃうから


また明日、同じ電車で貴方にイコールを教えて貰うんだ






色んなことがあって疲れたはずなんだけど、何故か心はお花畑に居るかのように明るくて、穏やかで、やっぱり貴方は僕にとって奇跡のような人なんだ




そんなことを考えながら、ベッドに入り目を閉じた







ジャンハオside



┈┈┈┈┈┈「…ㅎㅎまた、会おう、次会ったら話すね」ナデナデ






カァァッ~//





僕は電車を飛び降り、去り際に勢いで行ったことに1人で恥ずかしくなる




(僕、彼女居たら悲しいってこと認めちゃったよね?!しかも、次会ったら話すって!!何を言ってしまったんだ僕は!!)





高ぶって色々言っちゃったよね、ちょっと恥ずかしすぎて脳が思い出すの拒否してるかも




彼女居たら、僕のそばに居れないじゃんか…とか言った気がする、、

あぁ〜もうなんでこんなメンヘラみたいなこと言ったんだ!!


仮に彼女が居たって僕のそばに居ることは出来る…でも僕は…僕は、僕だけのそばに居て欲しかったんだ





(はぁ、ハンビナ絶対困ってるよね…言いすぎた…)







家に着くまでの間、途切れ途切れだった記憶が少しずつ思い出され、その度に赤い顔を隠しては小さく飛び跳ねて1人で悶絶する、という奇行を繰り返していた







(…あ、着いた)




1人でわちゃわちゃ考えてる内に家に着いていた

玄関に入ると、沢山泣いたからか急に眠気が襲ってくる




「…ふわぁ〜、とりあえず早く寝ないと」





明日、彼に会ったらどんな言い訳をしようか
なるべく不審がられない、それでいて真っ当な理由






……ってなんだろう




眠りにつく前のよく回っていない頭では、そんな都合の良い言い訳が思いつくはずも無く、ただ、僕のことを一生守ると言ってくれた彼の顔が浮かび、幸せな気持ちで目を閉じた







┈┈┈┈┈┈┈寝る前にこんなことを考えていたからか、ハンビナと一緒に笑い合いながらデートする夢を見た
映画に行って、ランチして、海に行って…

なんて幸せなんだろう
まるで本当のカップルみたいだ



でも、彼はこんな関係を望んでいるだろうか、
やはり僕は男だ、これは変わらない



一生守るとは言ってくれたものの、それはどうゆう関係を築いた上での行動なのか




彼にこれから先、好きな人が出来て、その子が彼の彼女になる


こんな展開あんなに優しくてかっこいい彼になら十分にあり得ることで、容易に想像出来てしまう






ズキッ





痛い、胸がズキズキする
自分で想像しといて、やはり彼に愛する人が出来てしまうことは僕には耐え難いことなんだろう






(って、何でこんなに不安になってるんだ、、付き合ってもないのに)






一生守る なんて、僕にとっては幸せすぎる言葉だ

それなのに、その言葉を僕だけに言って欲しい、なんて傲慢な気持ちがある

彼はどれだけ僕に本気なのか

僕のこの気持ちがいずれ彼の負担にならないか


あれだけ大丈夫と言われても、不安な気持ちは拭えない、

ごめんね、ハンビナ…君を好きになった人が、こんなに厄介な人で






どれだけ考えたところで結局残るのは
彼に僕だけを見て欲しい、という気持ちだ

どんな結末が待っていようと、今はこの気持ちを止めることは出来ない



(とにかく、ハンビナともっと仲良くならないとっ)









ハンビンside





「ふわぁ〜…」




朝だ、なんだか目覚めが良い気がする



フフッ


ハオヒョンに出会ってから、すごく楽しい
いつもの変わらない日常でさえキラキラしているようだ



(早く駅向かお〜っと)


僕は手早に支度を済ませ、駅に向かった








┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

━━━━━━まもなく電車が参ります ガタンゴトン





(ふ〜っよかった、今日は1人だ)






いつもと同じ車両に乗り、今日も席に座れることに安心する



端が空いてるけど今日は座らない!

なぜなら僕の両隣が空いてる方が仮にハオヒョンが乗ってきた時にどっちかに座ってくれるかもしれないからㅎㅎ





(ハオヒョンに早く会いたいな〜…)






今日は朝からずっとハオヒョン、ハオヒョン

ご飯を食べててもハオヒョンと食べたいな〜って考えたり、歯磨きしててもハオヒョンと一緒に出来たらな〜って、、それは一緒に暮らさないとなんだけど!!


まぁとにかくいつもは何も考えずに行っていた事が、ハオヒョンを思うだけで全て楽しくて、僕は彼に会えたことが本当に奇跡だって心から思ったんだなのに、、、










(来ない、、、!!!)




ウキウキしながら、きっと顔もニヤケてしまっていただろう、でもハオヒョンにあったら笑顔になってそれらは全部無かったことになる筈だったんだ




でも、ハオヒョンの最寄り駅に着いても全然乗ってこない




もちろん隣の車両に顔を覗かせたけど、やっぱり居ない、
ハオヒョンのことならどんなに遠くでもきっと分かるはずなのに




(なんだよ、、、僕は会う気満々だったんだぞっ、)




半ば不貞腐れながら、さっきまで高鳴っていた心臓が速度を落としていく




顔までニヤケてたのに、どう責任取ってくれるんだ





でもまぁ、朝同じ電車に乗る約束もしてないし、ハオヒョンは最後また会おうって、、

またって、今日の事じゃないんだ




(僕だけ、一方通行だったかもな…)





落ち込みながら、時間は経ち、僕の降りる駅に着いた





(…切り替え切り替え、練習頑張らないとっ!)







ハオヒョンとの出会いで少し浮かれていたが、ダンスショーは変わらず開催されるんだ



きっとこれは僕が浮かれすぎてたから神様が与えた罰なんだ…!



とにかく今日はダンス…!昨日早く切り上げた分取り返さないと








(……てか朝に会えないことが罰だなんて、僕あまりにも欲張りすぎるか…ㅎㅎ)





一生会えない訳ではない
ただ、もしかしたら会えるかもしれなかった時に会えなかった
期待してた分、たったそれだけで悲しくなってしまう僕はもう取り返しがつかないほど彼に夢中になっていた






(帰り、会えるかな…)









「ハンビナ、笑顔いつもよりなんか…怖くない?」




「…え?そんなことないよ〜ハハッ」




「ほ、ほら、ちょっと狂気的だよっ」





やばい、バレている

この感情のせいでダンスに影響が出てはならない

その一心で今にも泣きそうな顔を必死に強ばらせて笑顔に変えてたからちょっと引き攣ってたかもしれない

ダンス仲間に指摘されてしまった



狂気的ってㅎㅎ


いやまぁ、狂気的だろうと笑顔なら良いんだ、幸い体にはもう振りが叩き込まれているからミスは少なかった


(よし、これなら大丈夫だ)




僕は時折浮かんでくるハオヒョンの顔を必死にかき消しながら、夜まで自主練を行った



ハオヒョン今何してるんだろうな






やっぱりいくら忘れようとしても彼のことを考えてしまう




(やっぱり後で連絡してみよっと)





そう考え、僕は帰り支度を始めた




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