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末吉秀太said
あなたと仕事終わりに でーと に行った
あなたが海が好きそうだから
海に連れていった
そしたら、あなたは本当に海が好きらしく
とても喜んでくれた
それは俺も嬉しかった
だけど。
あなたにとって 海 は
元彼との思い出の場所らしい
あなたはそれを思い出して俺の前で泣いた
それだけその元彼のことが大好きだったんだと
あなたの雰囲気から感じた
悔しい
今のあなたの彼氏は
俺なのに。
俺だけなのに。
なんで俺の前で。
俺があなたの事を想って連れてきた
でーと の場所で。
元彼を思い出して泣くんだよ
むかつく
悔しい
俺はあなたの前でいい子ぶって
「 そういう時もあるよ 」
とか言って。
だっさ。
一気に不安になったんだ。
まだ元彼の分まであなたの心は
俺で埋め尽くされきれてないってこと。
俺といてもたまに思い出すのかなとか
あなたの中で俺と元彼を比べてんじゃないかとか
意味がわからんことばっかり考えて
あなたをどんどん信じきれなくなりそうで
怖かった
だから
秀 「 ぎゅーして 」
あなたと1年と少し付き合ってて
初めて自分からこういうことを言った
そりゃああなたも驚いてて、
でも俺を優しく包んでくれた
あの小さな体で。
『 どうしたの? 』
って俺を抱きしめたまま聞いてくる
もちろん俺は 不安だから なんて
そんなださいこと言えなくて
秀 「 お前が足りなくなっただけ 」
そう言ってあなたを抱き締め返して
誤魔化した
でもあなたにはやっぱり誤魔化せなくて
『 嘘つき 』
秀 「 、、は? 」
『 暗い顔してる 』
『 なんかあった? 』
秀 「 、、、別に。 」
秀 「 お前のせいだし、 」 (( ぼそっ
『 へ、っ? 』
『 私のせい? 』
秀 「 いや、なんもない 」
『 教えて 』
つい声に出てしまった。
もう言うべきかな
秀 「 、、不安になったから 」 (( ぼそっ
『 不安、? 』
『 なんで急に、 』
秀 「 今の彼氏は俺だろ?俺だけだろ? 」
『 うん、もちろんそうだよ 』
秀 「 じゃあなんで俺の前で 」
秀 「 折角俺があなたを想って連れていった場所で 」
秀 「 元彼思い出して泣くんだよ 」
秀 「 むかつく、っ、、 」 (( 涙目
『 へ、秀太、? 』
『 ごめん、本当にごめんなさい 』
秀 「 あの時はかっこつけてただけだよ 」
秀 「 お前に嫌われないように。 」
秀 「 だけどやっぱ無理 」
秀 「 あなたにとって大切な人なのはわかる 」
秀 「 そいつのおかげで今のあなたがあることも 」
秀 「 だけど、っ 」
秀 「 俺は多分あなた以上に でーと 楽しみにしてて 」
秀 「 あなた喜ぶ顔が見たくて、っ 」
秀 「 俺の気持ちも少しくらいわかれよ、、っ 」 (( 泣
『 っ、、、 』
俺は泣きながら自分の部屋へ入った。
言っちゃった
一度言葉にして発すると
言いたいことが溢れ出して止まらなくて
結局気づいた時には、もう。
涙すらも止まらない。
こんなこと初めてだ、
あなたを困らせて
またあの小さい身体で悩みを沢山抱えるんだろう
俺には頼らないでなんでも一人でするから
少しくらい頼れよ
俺の前で元彼とか思い出すな。
もっと俺の事好きになれよ。
ごめんな、あなた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。