第108話

赤葦京治という男
13,572
2020/08/21 17:08




体育館までの道のりは思ったより長い



多分私が真逆の方面にいたからだろう







「それでね!!!ほんっと同い年のセッターの子がうるさいの!!!」


「そうなんだ」





赤葦くんというその子は聞き上手で


体育館に向かう途中会話が弾む










『でもなんだかんだで相手してるんだね、そのセッターの子の』








と思っていたのに


今なんか爆弾を落とされた気がする








「・・・別に相手してませんよ」

「ふーん、そうなんだ」







ニヤついた顔でこっちを見てくる赤葦くん


まあ予想はついていたけど鋭い





図星をつかれた途端言葉が出なくなった









「ほんとに相手なんかしてませんから!!!」

「わかったわかった」

「・・・すき・・・とかじゃないですからね?!?!」

「はいはい」









てか気づいたら侑の話ばかりしていた気がする




気づけば侑のことがぽろぽろと口から出ていた










初対面の人にまでバレるとか





私わかりやすいみたい














(恥ずかし・・・)









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