第3話

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2025/03/31 16:17 更新
社長室を後にし、私は用務室へ向かった。
 ……それにしても、面倒な任務を引き受けてしまった。





あなた
(あ〜、面倒臭い)








心の中でぼやきながら、両袖の中に手を前に隠したまま扉を開く。
 部屋に入ると、すぐに声が上がった。








江戸川 乱歩
また面倒な任務引き受けたね、あなたの下の名前










そう言いながら椅子をクルクルと回しているのは、まるで子供のような男。
 片手には駄菓子、足をブラブラさせながら、どこか楽しそうな顔をしている。


 江戸川乱歩。


 異能力者すら超えた超越者、武装探偵社最強の名探偵。
 その天才的な推理力は、誰もが尊敬するものだ。____もちろん、私も。

 私は軽く肩をすくめ、口元に袖を寄せながら笑った。








あなた
ええ、まあ……私が行って市民たちが助かるのなら、別にいいんですけどね







すると、隣から聞きたくもない声が響いてきた。








太宰治
ええ〜あなたの下の名前、長期任務〜? それなら私の書類片してから行ってくれなーい?







 ……耳元でふざけた声を出してくるこの男。
 此奴は 太宰治。一応同僚。







あなた
(ほんと、この青鯖……いつになったら死ぬんだ、この包帯無駄使い装置)







口に出しかけた言葉を、どうにか飲み込む。
 それでも、私の態度は冷たいままだ。








あなた
ハ!自分が溜め込んだんだ、自業自得だ。






そう言い放ち、自分のデスクに積まれた書類を片付ける。
 隣では太宰が何やら文句を言っているが____聞き流すことにした。

 












そして、一週間後。



 私は今、第8特殊消防隊の施設の前に立っていた。


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