ウナク's DOOR
僕はドキドキしながら再び空になった
お皿を見つめていた。
お皿は空になったのに、僕の中のプルコギは
簡単には消化されそうになかった。
むしろずっと、留まっていてほしい、
とさえ思ってしまう。
ようやく食べ終わったらしいヒョンたちが
立ち上がって、僕も釣られて立ち上がる。
ヌナの後ろを通ったヒョンがそう言った。
みんながそうやってヌナと短い会話をしながら
僕たちの後ろを通って広い通路へと出ていく。
そう言ってヌナが怒ったみたいに笑って、
ソンホヒョンは片手でふふ、と口元を押さえて笑った。
ソンホヒョンがヌナに話しかける姿は
大人同士の会話みたいでかっこよかった。
ご飯をくれて「かわいい」って言われる僕には、
到底敵わない気がして、
ソンホヒョンの顔が見れなかった。
奥の席にいたヒョンたちみんなが
狭い椅子の間を縫って広めの通路に出たところで、
僕とテサニヒョンはようやく自分の席から離れた。
「ご飯をもらって喜んでるなんて、本当に犬みたいだ」
そう思ったばかりなのに、
ヌナに声をかける話題をこれしか持っていなくて
結局、僕はまた「可愛いマンネ」に逃げてしまう。
本当は、ソンホヒョンみたいにかっこよく
大人の言葉でヌナと会話がしたいのに。
いつもみたいに可愛く笑うヌナに
作った笑顔を向けてヒョンたちの後に続いた時、
と、ヌナがヒョンを呼び止めた。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!