第53話

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2025/01/25 11:19 更新
(なまえ)
あなた
た、たたた大変だー!
日曜で学校は休みだから、今日は寮でまったりと過ごそうと思っていた矢先に、まさかこんなことになるとは。
そう叫びながら、俺は寮のリビングに通じる扉を開ける。
(なまえ)
あなた
たのもーー!
麗志郎
麗志郎
うおっ!?びっくりした…
ボルタ
ボルタ
あれ?あなた、どうしたんだ?
修
なんか慌ててるようですけど
リビングでは、デカいテレビの前でコンピュータゲームをして一緒に遊んでいる麗ちゃんとチョコボー会長、そして、キッチンで昼のコーヒーを作っている最中の灯部先輩がいた。
(なまえ)
あなた
やばいんですよ大ピンチですよ!
キッチンのカウンターに迫り、バンっと両手でカウンターを叩く。びっくりしつつも灯部先輩が俺に質問してきた。
修
あなたさんはいつものチョコましましココアでいいですか?
(なまえ)
あなた
うん!ありがと!
ボルタ
ボルタ
よっし、俺様の勝ち!
麗志郎
麗志郎
また負けたー!
ボルタ会長ゲームも強いっすね。
ちょうどゲームをし終えた2人がカウンターにやってくる。
麗志郎
麗志郎
で、どうしたんだい?あなたく…
(なまえ)
あなた
うわーん!麗ちゃんヘルプミー!
俺は泣きながら麗ちゃんにしがみつく。すると、何故か麗ちゃんは頬を赤らめて俺を無理矢理引っ剥がした。
麗志郎
麗志郎
ちょっ!?急にしがみつくなっ!
マジでどうしたんだよ!?
(なまえ)
あなた
あのねあのね!
(なまえ)
あなた
俺の母ちゃんが寮に来るんだよ!
麗志郎
麗志郎
ええええええ!?
修
あなたさんのお母上がーー!?
2人が目を丸くして(灯部先輩はゴーグルを掛けてて目元が見えないけど)びっくりしている。
麗志郎
麗志郎
初めて会うけどどんな人だろ?どんな人柄?お化粧は好きかな?趣味とかご職業はー!?
麗ちゃんが興味津々という顔をして俺に迫って質問攻めをしてくる。
(なまえ)
あなた
皆も知ってる人だと思うよ、結構有名人だし。性格はあれだけど…。
(なまえ)
あなた
さっき久しぶりに電話してIKUSAの事を話したら、急に「今Y学園で研究報告提出しに来てるから、終わったらそっち行くわね!」って言い出して。
修
まあ、現代スポーツの一種だとしても、IKUSAは危険ですからねぇ。36年前を最後に開催してませんもん。
修
親御さんも心配なんですよ。
灯部先輩が、自分のコーヒーと麗ちゃんのカフェラテ、そして、俺とチョコボー会長のチョコましましココアをカウンターにことりと置いていきながら言う。
麗志郎
麗志郎
明日から関西Y学園の方に行くし、
挨拶ぐらいしといたら?
(なまえ)
あなた
アイツに会うのかー。毎回思うけど、
親って感じがしないんだよなー…。
麗志郎
麗志郎
なんで?
(なまえ)
あなた
分かんない
(なまえ)
あなた
あれ?そういえば鬼頭副会長は?
ボルタ
ボルタ
いつも通り、自室でグースカ寝てるよ
(なまえ)
あなた
今11:00だけど…😅
平日は時間も守り、なんでもテキパキとこなす鬼頭副会長だが、寮だと反動で性格がゆるゆるになってしまうのだ。
修
チッ、玄彗のヤロー、もう何時だと思ってんだよ。殴り起こしてきます!
ボルタ
ボルタ
面白そうだから俺様も行くー!
そう言うと、2人はドアを開き、トテトテと2階へ繋がる階段をのぼっていってしまった。
麗志郎
麗志郎
あのさ、違ったらゴメンだけど、あなたってもしかして親のこと嫌いなの?
(なまえ)
あなた
ん〜…それはちょっと違うかも。
逆に感謝してるよ。
(なまえ)
あなた
事故があって父さんが死んでからも、母さんは女手一つで俺を育ててくれた。再婚相手の人も、弱気でタジタジしてるけど、いつも俺に優しくしてくれてる。
(なまえ)
あなた
ただ…
麗志郎
麗志郎
ただ?
(なまえ)
あなた
……あの事故の日から、
妙に引っかかるんだ。
(なまえ)
あなた
事故が起きる前までも一緒に生活してたはずなんだけど、なんか母親としてしっくり来ないっていうか…。母親として接せられないというか…。
(なまえ)
あなた
血がつながってるはずなのに、
おかしいよな。
まずい、事故の話をしてもっと気分が悪くなった。
母さんも義父さんも俺のことを慕ってくれているのは本当だ。でも、あの事故からずっとモヤモヤする。何かを忘れているような、そんな感じがする。
いつの間にか場の空気がどんよりと重くなっていることに気づき、あわてて麗ちゃんに声を掛ける。
(なまえ)
あなた
あ、ごめん!せっかくの休日なのにこんなしけてちゃだめだよな!今のは忘れ…
麗志郎
麗志郎
あなた
麗ちゃんが心配そうに、そして、何か言いたげにこちらを真っ直ぐ見る。
麗志郎
麗志郎
あなた、僕は……
ピンポーン♪
不意に玄関のチャイムが鳴る。
(なまえ)
あなた
げげ、本当に来た!
(なまえ)
あなた
うわー、出たくねーよー!
しかし、次の瞬間。
リビングのドアが勢いよく開いた。
そこには、ふわふわのターコイスと群青の髪で白衣を着た女性が仁王立ちで立っていた。
フブキ
フブキ
アンタが出たくなくても、この私、姫川フブキが無理矢理こじ開けるわよ!バカ息子!

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