というななもり。さんの言葉と共にメンバーが会話から抜けていく。
ーーーーーーーー。
俺はいっつもそうだったなぁ。
できるって決めてたことが。
崩壊して。
出来なくなってた。
全部中途半端。
俺は、なにができるのかって。
考えた2年は、
無駄だったのかも。
1人で既読のつかない紗夜のLINEの画面を見つめては自分に言い聞かせるかのように微笑んだ。
ーーーーーーーー次の日。
モヤモヤする朝を迎えた。
一件のLINEが上をよぎって下がる。
ーーーーーーーー通話中。
ーーーーーーーー!?
人生で困っている。
この言葉が俺には。
ふさわしかった。
どう生きればいいのか。
わからなかった。
なんのために。
生きているのかも。
ーーーーーーーーでも、このメンバーで
このグループで、やっていけば、生きてる意味が分かるかも。
通話に2人。残される。
ーーーーーーーー涙が溢れて止まらない。
そういうとななもり。さんは通話から抜けて俺1人になった。
正直。
呼び込まれてる感あった。
やりたくないのにやってるみたいな。
でも。呼び込んだ声に誘われただけじゃなかった。
ーーーーーーーーここまでくるのに色んなものを失ったし。でも。
ーーーーーーーー。幸せが続く限り。
ーーーーーーーー。幸せが崩れない限り。
ーーーーーーーー俺、まだ走り続けられる気がする。
ーーーーーーーー続く
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!