第45話

episode 44
4,500
2021/02/07 21:32





轟side



「時空!!時空!!いたら返事しろ!」



あの後、緑谷と手分けして時空を探す事にした



「にしても、んな人通り少ないとこにいねぇだろ…」



住宅街を離れた道



「時空!!」



居ないと思いながらも声を出して時空を探す。



(キーキー)



「っ?時空…?」



ブランコに乗る人影を見つける



時空「グズッ…」



ブランコの後ろに立った時時空が泣いているのを理解した



「…」







時空side



ブランコに乗って涙を流す私。



フワッ



いきなり後ろから誰かに抱きつかれた



…なんだろう。誰かも分からないけど、



安心するこの感じ…



??「時空…、」



「…轟、くん、、?」



そう呼ぶとコクンと頷いたのがわかった



「…なんでここが、、?」



轟「緑谷と手分けして探してた、、」



「…緑谷、、くん…。。」



轟「なんで逃げ出したんだ…」



走ってきてくれたのか、肩で呼吸をする轟くん



「…言えないよ、、」



個性が4個あるなんて言ったら私雄英、居られないしみんなに顔向けなんて出来なくなっちゃう、、



轟「そうか、」



「…案外あっさりだね、、」



轟「言いたくないこと、無理して言わなくていい」



「…そんなに優しくされたら、泣いちゃうよ?」



轟「…泣けばいい。お前は頑張りすぎてたぐらいだろ。泣きたい時は泣け。」



轟くんの優しさに触れて、自分の弱さを改めて実感した



「…」



轟「あ、そうだ、これ…」



「?お花…?」



轟くんから受け取ったのは少し見覚えのある一輪の花



轟「"平和への旅"」



「っ!…アセビ、、?」



そうだ。これ、アセビだ…



轟「お前が、自分につけたヒーロー名だろ。」



轟「今は泣いてもいい。けどな、もう目の前の事から逃げんな。俺は何があったか知らねぇけど、みんなお前を待ってんだ…」



「…」



轟「ヒーロー、辞める。とか思ってんなら目指してる奴掻き回すな…」



…キツい言葉を掛けられているのは私の方。



なのに、轟くんがそんなに辛そうなのは、



辞めて欲しくないから。そうやって自意識過剰に考えても、いいですか…?



轟「なりてぇもんちゃんと見るんだろ…?」






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