密林を抜け、俺たちはついに「ゴールディ・ポンド」へと足を踏み入れた。 一見すれば美しく整えられた村やけど、その実態は、貴族の鬼たちが人間を狩るために作られた私設の「庭」や。
俺は背中の銃の重みを確かめながら呟く。 隣にいるユウゴ(おっさん)は、過去のトラウマから顔色が悪い。 エマが村の子供たちと接触し、レウウィス大公をはじめとする「処刑人」たちの存在を知るまで、そう時間はかからんかった。
エマの目は、すでに決戦の覚悟を決めていた。 俺は頷き、密かに集まった「反乱分子」のリーダー、ルーカスたちの前で作戦図を広げた。
俺は漫画の知識をフル回転させ、各貴族の鬼の「弱点」と「出現ポイント」を網羅した。
ユウゴが震える声で言う。 俺はあいつの肩を叩き、ニカッと笑った。
決戦の鐘が鳴る。 音楽が鳴り響き、鬼たちが「狩り」を開始した。 しかし、今日から立場は逆転や。
次々と爆発する村の施設。俺たちは防戦一方やなく、徹底した「待ち伏せ」と「地形利用」で鬼たちを追い詰めていく。 ノウスとノウマが片方を失って発狂するシーンも、俺が事前に射線を指示していたおかげで、原作よりも早く、犠牲者を出さずに仕留めることができた。
そして、最後に残った最強の敵、レウウィス大公。
レウウィスの鋭い眼光が、瓦礫の山の上に立つ俺を捉えた。 俺は手にした特殊弾丸を銃に装填し、低く構える。
激戦の末、俺とおっさん、そしてエマの連携により、レウウィスの面(仮面)を砕き、その核をぶち抜いた。 崩れ落ちる最強の鬼。 村に、本当の意味での「静寂」が訪れた。
(……一人も、死なせんかった。……おっさん、あんたの仲間たちの仇、これで少しは晴れたか?)
俺はボロボロになった身体で、空を見上げた。 でも、勝利の余韻に浸る暇はない。 この戦いで、ラトリ家……ひいては「世界の頂点」に、俺たちの存在が完全にバレたはずや。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。