第18話

君と生きるために⑦
746
2025/09/26 00:00 更新





その日は朝から落ち着かなかった。

机に向かっても、本を開いても、

頭の中はひとつのことでいっぱいだった。



__ジョングクの受験の合否。



彼の人生を大きく変える一日。

そして、僕の未来をも揺るがす日。



スマホを何度も確認する。

時間が過ぎるたびに、

胸の鼓動が早まっていく。



数十分後。

着信音が鳴った瞬間、

心臓が喉までせり上がった。



v
v
 ……もしもし、ジョングク? 

jk
jk
 『テヒョン…!合格したよ!』 




その声を聞いた瞬間、

全身の力が抜けた。

気づけば、涙が滲んでいた。



v
v
 本当に……よかった……っ 




電話の向こうで、

彼が少し息を弾ませながら続けた。



jk
jk
 『俺……海外の大学に
  進学することにした。』 




思わず息を飲む。

海外__

遠く離れてしまう未来が、

頭に浮かんだ。



jk
jk
 『その国では……
  同性婚が認められてるんだ。』 




ドクン、と心臓が跳ねた。

まさか、そんな……。



jk
jk
 『だから、一緒に来てほしい。
  俺と、そこで生きてほしい。』 




受話器越しに聞こえる真剣な声に、

喉が詰まる。

嬉しさと恐れと、

迷いが入り混じって、

すぐには言葉が出てこなかった。



v
v
 ……でも、俺は大学が… 

jk
jk
 『テヒョンなら大丈夫。
  向こうの大学に、
  同じ専攻があるよ?
  前から留学を考えてたって、 
  言ってたじゃない?』




確かに、ずっと迷っていた。

踏み出す勇気がなくて、

決められなかっただけだ。



ジョングクの声が、静かに胸に届く。



jk
jk
 『俺は……テヒョンと
  未来を作りたいんだ。』 




__未来。



あの公園で“運命は意地悪だ”と

嘆いた僕に、今こうして新しい道を

差し出してくれている。



深呼吸をして、はっきりと言った。



v
v
 …うん。 

v
v
 一緒に行こう。
 俺も、同じ大学に留学する。 




電話の向こうで、

彼が大きく息を吐いたのがわかった。



jk
jk
 『ありがとう……テヒョン。』 




その瞬間、

胸いっぱいに広がったのは、

不安よりも希望だった。

前世で叶えられなかった未来が、

今世では僕たちを待っている。







プリ小説オーディオドラマ