[のあside]
目の前に居るヒロさんを見て私は少し安堵した。
とにかく無事だった事を喜んでヒロさんに駆け寄る。
その時…
ヒロさんに蹴られそうになった所を咄嗟に
えとさんが間に入って庇ってくれた。
ヒロさんはるなさんの問に答えることなく
無言でこちらを見ていた。
その目は虚ろで紫色をしている。
おかしい、ヒロさんの目は淡いグレーだったはず…
それに気づいたが次の瞬間ヒロさんは
また蹴りを繰り出す。
戦闘に不向きな私とるなさんを庇って
受け身の姿勢でそれを流すえとさん。
そう叫んでもヒロさんには届かず止まらない。
でも、何度目かの蹴りを入れそうになった時
ピタリと止まった。
蹴りを入れようとしていた足を下ろし、
さっきまで無表情だったヒロさんが笑顔になる。
そう笑顔で言うヒロさん。
でもその目は虚ろなままだった。
どういう事…と戸惑う私達。
お客様…?
案内…?
そう言って首を傾げ笑うヒロさん。
ヒロさんの様子がおかしいのも気になりますけど
他のメンバーも心配です…
無事でしょうか…
ヒロさんに着いていくと廊下の奥にある大きめの扉の前に着いた。
ここにあのカードの差出人が居る…!
緊張と不安で手に力が入る。
意を決してドアノブに手をかけるえとさん。
ドアを開けた先には…












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。