ハァハァハァッ…。
ここが…浅草…?
おっ?
嬢ちゃん見ねぇ顔だな。
外から来たのか?
えっ…あっ…はい…。
ここは浅草ですか?
?
そうだ。
よかった…!
また何でこんなとこに来たんだ?
えっと…新門紅丸さんに会いたくて…。
若に?
…まぁいい。
それなら詰所に来な。
…!
はっはい!
〜詰所〜
嬢ちゃん名前は?
……あなたの下の名前です。
829って呼ばれてました。
だからあなたの下の名前は今つけました。
?
数字で?どう言うことだ?
あっ…順を追って説明しますね。
白装束、伝道者って知ってますか?
あぁ。あいつらか。
私はあいつらの一派に拾われ、蟲を入れられた人間なんです。
!!
じゃあ、あどらばーすとを…?
いえ…。私はアドラバーストは持たず、奇跡的に第2世代と第3世代の能力を手に入れました。
!!
若と同じ…!
はい。だから新門紅丸さんに会いたいんです。
分かった。
ちょっと待ってな。
若ー!!若ーーー!!
うるせぇな紺炉。聞こえてる。
奥からのそのそと新門紅丸が歩いて来た。
貴方が…!新門紅丸さん…!
あ"?誰だお前。
この嬢ちゃんはな…
相模屋紺炉が説明する。
ふーん。俺と同じ…か。
はい!
貴方のことをあいつらからたまたま聞いて逃げ出して会いに来たんです!
紅丸新門って知ってるか?
あぁ。そこの出来損ないと同じ…。
煉合消防官なんだろ?
しかも最強。
皇国に逆らってるらしいぜ。
(新門紅丸…。)
そいつらがたまたま話してたのを聞いたのか。
はい!
それから…私は逃げようと思いました。
貴方の話を聞いて皇国に、誰かに逆らってでも守りたいものがあるのは素敵なことだなと思い、私もそんな生活がしたくなりました。だから逃げました。
つまり紅のおかげで嬢ちゃんは逃げ出せたんだな?
ええ。
俺関係ないだろ。
貴方の話に勇気づけられたから私は逃げ出せたんです。あのままだと私は蟲を入れられたにも関わらずアドラバーストを持たない出来損ないとして処分されてました。
処分…。
まぁ、それはいいです。
ここに来た理由は貴方に一度会ってみたかったから。それともう一つ。
私を…第7特殊消防隊の隊員にしてください!
は?
え?
私は…もう子供の頃も覚えてませんし親の顔もわかりません。記憶にあるのは白装束の奴等にされてきた事ばかり。
だから何もない私でも誰かを守りたいんです。
…お前が思ってるような綺麗事だらけの仕事じゃねぇぞ。
分かってます。焔人を鎮魂するということは人を殺すこと。けどそれで誰かを守っていけるなら恨まれようが憎まれようが殺されようが平気です。
それに…私、鎮魂よりひどいことやらされて来たんです。それの償いとは言いません。せめて酷いことをした分誰かを守りたいんです!!
この気持ちに偽りはありません!!
どうか私を第7特殊消防隊の隊員にしてください!!
いいぞ。
…へ?
だから、いいぞ。
えっ!本当ですか?!
こんなことで嘘はつかねぇよ。
やったぁ〜!!
というか鎮魂より酷いことって何だ?
……つ。
嫌だ!!やめて!!
いいからこいつを焼け!
嫌!!やめて!
たっ助けて…!
早くしろ!!
やだやだ!!嫌だ!やめて!!
仕方ない…。こうなったら強制的にやらせるか。
えっ…やだ!!やめて!やだやだ!やめて!
…やめてください!!お願いします!!お願いします!!
やれ。
はい。
私の体から強制的に炎が出る。
あ"あ"あ"あ"ぁぁぁ!!
痛い…熱いよぉ…!
ギャァァァァァァァァァァ!!
ごめ…ん…なさい…。
今回もアドラの反応はありません。
ちっ!今回もか!この役立たずが!
男は体が焼けてボロボロの私の体を蹴る。
ギャっ!ゲホッゲホッ!!
(痛い…誰か…助けてよ…。)
(…!このことは知られたくない!!)
…言いたくないなら言わなくていい。
…!!ありがとうございます…!
じゃあお前は今日から正式に第7の隊員だ。
!!
ありがとうございます!!
……あっ。でも私戸籍がないから正式な手続きは…。
あ?
そんなのどうでもいいだろ。
それは皇国の決めたことだろ?
ここは浅草だ。
俺が隊員と認めたら隊員なんだよ。
ま、そういうこった。
細かいことは気にすんな。
…はい!本当にありがとうございます!!
とはいえそんな細っちょろい嬢ちゃんがよく逃げ出せたな。
気合いで!!
…そこは俺たちに似てんのな。
ははは!
ふふふ!
ふっ…。
(あのね紅丸さん。私浅草に来た理由はもう一つあるんだよ。)
それはね…私貴方に恋したんだ。
あんなところから逃げ出せてこんな臆病な私でもあいつらを倒せたんだもん。恋の力って偉大だよね。
(なんてね。)
END
この話普通に連載したかった…!
あっ…このシリーズの話は全てネタにしてもらって構いません。このシリーズの話を元にした話が出来たら教えてください。見に行きます!!まぁこんな話を元にして書く人とかおらんやろうけど。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。