寒い
秋の風は体に染み入る様に吹きつく
宇宙には、一体いくつあるのか分からないほどの星が浮かんでいる
手を伸ばせば、掴めそうな程近くにある様でいて、それは果てしなく遠いところにある
中学生の頃、授業で習った
僕たちが今いる太陽系、がある銀河系
通称天の川銀河は、直径約10万光年もあるそうだ
一光年が光が一年かけて進む距離
そして光の速さは秒速30万km
つまり30万を60倍して、さらに60倍して24倍して、それを365倍したのち、10万倍…
……途方もない距離だ
そんなことを考えていると、なんだか全てがどうでも良いと思えてきてしまう
………まぁ、僕はその「どうでもいいこと」に、巻き込まれているのだが…
夜になり固く閉ざされ、夜の冷たさで冷やされた金属製の校門をよじ登り、学校へ侵入する
これがいつまで続くのだろう
……いや、そんなことを考えてもしょうがないか
もう、いいんだ
どうでも、いいのだ———












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!