息吹 氷牙
…ハッ!
少しして、氷牙は目覚めた。
息吹 氷牙
(僕は一体…確か、あの光に飲み込まれてから…)
名取 夏輝
目ェ覚めたか?
息吹 氷牙
あ、貴方は!…えと、誰でしたっけ?
夏輝は不服そうな顔をして答えた。
名取 夏輝
…特殊制圧隊隊員、名取夏輝。次は無いからな。特殊物体特務課所属なら覚えとけ。
息吹 氷牙
すいません!自分、要領悪くて…
名取 夏輝
いやいーよ、俺は最近入ったばっかだもんな。
息吹 氷牙
ありがとうございます…。
あの、ここは…
名取 夏輝
俺にも訳がわからない。目が覚めたらここに居たんだ。
息吹 氷牙
目が覚めたら…ということは、名取さんも僕と同じですね!
名取 夏輝
いや違う。
お前は光に飲み込まれてここに来たが、俺はあの光から逃げ切った。
氷牙は目を見開いた。
息吹 氷牙
あ、あれから逃げ切ったんですか!?一体、どうやって…!
名取 夏輝
いや、幸雅のお陰だよ。…俺1人で逃げても逃げ切れそうだったけど、あいつのお陰で俺はより確実に逃げれた。
息吹 氷牙
隊長さん…。そういえば、隊長さんは!
名取 夏輝
あいつも、飲み込まれたよ。
息吹 氷牙
そんな、隊長さんまでも…
氷牙は特殊制圧隊最強と謳われる男までも、やられてしまうなんて。と、言わんばかりの顔だ。
名取 夏輝
落胆してる暇はねぇぞ。お前と対峙して、確信を得た。光に飲み込まれた仲間たちは、皆ここで操られてる。
息吹 氷牙
…はい。僕もです。
名取 夏輝
まぁつまり俺らのすべきことは…
息吹 氷牙
全員ぶっ飛ばせばいいんですね!
氷牙がキラキラした目で真面目にそんなことを言うので、夏輝は笑いがこらえきれなかった。
名取 夏輝
ブフォッ
お前、面白いな…!
息吹 氷牙
え、えぇ…!?自分、何か変なこと言いましたか!?
名取 夏輝
いやまぁ大方あってるんだけど。情報を集めることも忘れずにな。
息吹 氷牙
あ、そっか!
この世界は一体何なのか。どうすれば脱出できるのか。はたまたこの世界そのものが変えられてしまったのだろうか。
そして、あの神能寺とやらはどうすれば倒せるのか。
名取 夏輝
分からないことが多すぎる。
名取 夏輝
その為にも、自分の目で見て、自分で考えるんだ。
息吹 氷牙
お、おぉ…✨
氷牙は目を輝かせる。その目には尊敬の気持ちでいっぱいだ。
名取 夏輝
いやおぉ、じゃねぇよ。お前特殊物体特務課エージェントだろ?しっかりしてくれよ。
息吹 氷牙
あ、はい!頑張ります!!
名取 夏輝
ところでお前。
息吹 氷牙
はい?
名取 夏輝
お前の苗字…息吹だよな?
息吹 氷牙
はい。
名取 夏輝
…いや、なんでもないわ。
息吹 氷牙
え!?そう言われると気になるじゃないですか!教えてくださいよ!
名取 夏輝
いや、俺の考えすぎかもしれん。すまん。
息吹 氷牙
えぇー…
名取 夏輝
ほらもういくぞ。もう充分休めただろ。
息吹 氷牙
え、あっはい!行きましょう!!
名取 夏輝
次はー…さっき見えた神殿を目指すか。
檸檬
どうも!作者です!!
檸檬
気を付けてるつもりなんですが、吹き出し多すぎますね…文少ないっすねぇ…
いいねして作者を応援しましょう!
第6話 森の妖精
が好きなあなたにおすすめの小説
コンテスト受賞作品
もっと見るショートドラマ&アニメーション原案募集コンテスト
公式TikTokの注目動画
もっと見るチャレンジ小説
もっと見る- ファンタジー
秘匿の罪
かつて荒れた国を救っては、姿を消した女王がいた。 そんな彼女を探すべく、立ち上がった一人の男性。 国境を越えた旅が始まるのだが、彼女に近づくにつれて男性が必死に隠し通してきた罪が明らかになってしまう!? 『どれだけ美しく生きても罪は消えねぇんだよ。』 彼女を見つける為に始めた旅が、彼の罪を暴く旅へと変わってしまう。そして、女王がいる所とは_____!? これは、偽善の仮面を被った《死神》の物語だ。 これは、心臓を奪われた女王が元へ《帰る》物語だ。 ※『暁の天に竜の目』の続編ですが、前作を読まなくても理解出来る内容となっています。 『暁の天に竜の目』↓ https://novel.prcm.jp/novel/dOFJx44WVEduk4mV81yO ※表紙のイラストは 自分で描いたものです。
- ノンジャンル
Another mind
私は、マリオネット あの日、そう自覚した 操られて、私は動く 自分で動くことは出来ない 私を縛り付けるこの糸を、私は切ることができなかった …そんな私を、「君」はどう思う? 自分では何も出来ず、ただ操られるだけの「怪物」となった私を…… 私の目には、確かに映っている この世界とは別の世界が—————— ♪…………………………………………………………♪ 7月7日にチャレンジ作家に採用して頂きました これからも努力していきますので、今後ともよろしくお願いします ♪………………………………………………………
- コメディ
ナイスガイのセカンドライフ〜猫になるって聞いてない〜
自称ナイスガイのただのデブが突然猫に転生する。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!