Side小野寺
「Bem-vindo de volta, Toki~!!!!!!」
空港に着いたら現地のファンがバカデカい声で何かを叫んでいた。
最後の言葉でトキ宛てに発したものだとわかったけど、何を言っているのかはわからない。
トキは当たり前のようにそう答え、ファンは「Foooooo!!」と盛り上がった。
ちょっと待って。今さらっとトキちゃん流暢にポル語喋ったよね?
あれ?ブラジル行ってから2年ぐらいしか経ってなくない?
めちゃ成長してて泣きそうなんだけど。
鴇崎と大塚のもとに行って後ろから話しかける。
「やっぱネイティブ話すの速い~」と話すトキ。
…いやでもすごいの変わんないじゃん。
そう言ってトキは3人分のキャリーケースを持ってバスに向かった。
手がかかるなぁと思いつつ、隣の拗ね宣に声をかける
納得いかないように頭をかく。
ピリついてる大塚を察知してトキも逃げたし、
普通に接してる割にはお互いにちょっと気まずいって訳ね。
なんだこの関係性。
そんな話をしていると楽しそうな小川の声と驚いたトキの声が聞こえた。
尋常じゃない程真っ赤になったトキ。
これまでの小川との絡みを含めて少し引っかかるところがある。
遠い目をしてトキを眺める。
さながら公共の場でいちゃつくバカップルを見るような目だ。
トキと小川を交互に見る。
別に小川はいつも通りだし…
え?待ってそういうこと?
この感じ大塚は知ってるな?
やだ俺も混ぜてほしい。
それな~ときゃっきゃうふふしてると、
大塚は溜息を吐いた。
トキの方へ足早に向かっていった。
当の本人は顔を真っ赤にして大好きな小川の至近距離に耐えている。
大塚が何かを耳打ちするとバッとこっちを見て真っ青になった。
…表情豊か。
ヤマさんと一緒に優雅に手を振れば、手で顔を隠して悶絶し始めた。
そんなことを話しているとずんずんとトキがやってきた。
ふてくされた顔をしてる。
かわいいなぁw
あまりにも頼りない言葉をしぼりだすトキ。
だってほら、小川の声が聞こえただけでビクッて反応しちゃってるし笑
…ほんと、変わったよ。
この変化が嬉しいのは、俺だけじゃないはず。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!