第7話

恋…?_#6
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2022/07/14 13:27
ぷりっつ
…どうすんの?
アマル
え、何が?
家の前まで来て、ぷりっつは俺に尋ねて来た。
何の事かさっぱりわからない。
ぷりっつ
だから…その、家
アマル
…あー……えー…うーん…
本当にどうしよう。
まぜ太はこの時間寝てるだろ…23時回ってるし。
アマル
…野宿?
ぷりっつ
バカかよ
アマル
うるせぇ
これでも真面目に考えたんだ俺は。
……うん…そう……だ…。

というかこの土砂降りの中、野宿って言うのは正直気が引けた。
ぷりっつ
はーー……俺ん家来いよ
アマル
え、ぷりっつ…家族は?
ぷりっつ
母さんは出張で帰って来ないし、父さんは行方不明だし
アマル
…そぅ、ごめん
ぷりっつ
大丈夫…てか入れよ、風邪引くって
アマル
あぁ…んじゃぁ……
俺は渋々家の中に入って、玄関の扉を閉めた。

今日来たばっかりだが、何処か昼よりこじんまりしているような気がする。
これが日の出ている時間と日の出ていない時間の差なのかと思うとなんだか笑みが溢れて来てしまう。
ぷりっつ
んだよ、ニヤニヤして…
アマル
別に…なんもねーよ
ぷりっつ
んだそれw
そう言うとぷりっつは俺の頭に手を置いて、髪をわしゃわしゃして来た。
アマル
やめろw
ぷりっつ
ww
俺らはもう時間も時間なので、各自風呂に入って寝ることにした。
ぷりっつ
やばい
うん、そう、やばい。
アマル
…これは……もう…
…そう、今は最悪の事態になっている。

寝床はベット一個しか無くて、しかもシングル。
それにそこはぷりっつの部屋という…はぁぁぁ……。
アマル
俺床で寝る
ぷりっつ
は?いやいや俺が…はっ……!
何か策でも思いついたのだろうか。
目がとても輝いていた。
ぷりっつ
二人で寝れば良くね?
アマル
シングルベットだってバカ
ぷりっつ
えーやん…寝れたらえーやろ?
アマル
…まぁ
ぷりっつ
なら早よ寝るで、俺もう眠くて眠くて…
アマル
はいはい分かりましたよ
布団に潜って、お互い背中合わせになる。

2分ほどして、ぷりっつの寝息が聞こえた。
__それと同時に、何故かぷりっつにハグされた。
…え?
アマル
ちょ……ぷりっつッ…
ぷりっつ
んが…
アマル
おまッ……
此奴全然離れねえ…。
ぷりっつの顔が見れないことが一番の救いだろう。
…後、なんだか自分の体の異変に気付く。
そう、何故か…何故か分からないが、いつもより鼓動が速くて、なんだか頬に熱が篭っているようだった。

なんだこれ…。
ぷりっつ
あーまる
ビクッ…。

いきなり耳元で囁かれた俺の体は反応してしまう。
アマル
んッ…
ぷりっつ
ビビったやろ?w
アマル
ビビってない……
ぷりっつ
嘘つけ……え?
ぷりっつは俺の顔を覗き込んだ後、目を見開かせ体を硬直させていた。
アマル
…?大丈夫?ぷりっつー?
ぷりっつ
…あぁ……うん…ね、寝よか
アマル
え?あ、うん…?
そして俺らは眠りについた。



































案内
アマル、それ恋だ
アマル
やぁっっっぱりぃ?
次の日は休日だったので、ぷりっつが寝てる間に案内さんの家に駆け込んで、昨日の事を相談してみた。
いや、昨日俺も徹夜で頑張って考えたけど…。
やっぱり恋だったのか………。
アマル
でもさ…
案内
ん?
アマル
男が男を好きになるって…大丈夫?それ
案内
良いんじゃね?
流石案内さん、めっちゃ適当。
案内
まぁでも、俺は同性愛とかは別に良いと思う
アマル
あの案内さんが真面目な話してる怖
案内
は?
アマル
え((
案内
てか俺やる事あるから帰れや
アマル
ぁ〜い……また来る
案内
来んなw
アマル
来ます〜
案内
はいはい…じゃーな
アマル
はいはーい…
はいはいってなんだ。
そんな子供に対する言葉みたいな。
…でも、恋、かぁ……。
そんな事を考えてる内に、ぷりっつの家に着く。
何度見ても思うが、本当に大きな家だなあ…。

扉を開けると、何かが俺に飛びついて来た。
アマル
う……え、は?
俺に抱きついて来たのは…。
切りまーす。

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