第9話

Ep8-懺悔-
511
2024/06/24 14:00 更新
ただ、知りたかった。










あんなにいつも明るい暁山が










なぜ死にたがっているのか。
暁山 瑞希
暁山 瑞希
なんで……かな
暁山 瑞希
暁山 瑞希
仲間を信じたくても信じられない自分が嫌……でさ
東雲 彰人
東雲 彰人
それは、なんでだ?
俺を救おうとしてくれた暁山。

俺も、暁山も助けになりたい。
暁山 瑞希
暁山 瑞希
……話せない、かも。
暁山 瑞希
暁山 瑞希
ボクは…………
そこまで言った暁山は、諦めたように笑った。

口だけで。
暁山 瑞希
暁山 瑞希
ほんっとに『中途半端』だな
東雲 彰人
東雲 彰人
……!
……中途半端。

それは……俺もだよ。

いつもあいつらに追いつきたくて頑張ったけど

いつまで経っても追いつけなくて……

そんな俺が1番、中途半端だった。
東雲 彰人
東雲 彰人
……やっぱ俺ら、似てんな
暁山 瑞希
暁山 瑞希
はは……そうかもね










その時、チャイムが鳴った。
暁山 瑞希
暁山 瑞希
あ……もう昼休みか
お昼めんどくさいなー
東雲 彰人
東雲 彰人
な。
もう食べずにここ居ようかな……
俺が言った直後。





















彰人っ?!

瑞希……?!
東雲 彰人
東雲 彰人
は?
暁山 瑞希
暁山 瑞希
え……なんで
天馬 司
天馬 司
こっちのセリフだ!!
授業サボったんだってな?
神代 類
神代 類
何かあったの、瑞希、東雲くん
神代先輩と、司先輩だった。
東雲 彰人
東雲 彰人
……げ、司先輩……
暁山 瑞希
暁山 瑞希
2人ともそんな焦んなくたっていいのに〜!
天馬 司
天馬 司
いや焦るだろ!!
2人でここにいるなんて……
神代 類
神代 類
……何かあったんだね
神代先輩は、静かだけど威厳を放ってそう言った。

いつもの先輩じゃねぇな……
神代 類
神代 類
……絶対、早まったらダメだよ
東雲 彰人
東雲 彰人
え?
神代 類
神代 類
当たったかい?
……神代先輩は、鋭い。

先輩はきっと、俺らが死のうと思ってることを察した。
東雲 彰人
東雲 彰人
……かもしれないっすね(笑)
天馬 司
天馬 司
……彰人…
司先輩まで、いつもとは違っていた。

さっきまで騒いでたのに、急に静かになったし。

もういいよ。

俺はもう、いい。

死ねば辛いことなんてなくなる。

もう…ほっといて。
天馬 司
天馬 司
……暁山も、何か辛いことがあったんだろう?
暁山 瑞希
暁山 瑞希
っ……
暁山 瑞希
暁山 瑞希
ボクは……何も……
天馬 司
天馬 司
……無理して話すことは無い。
だが、話してくれるなら絶対に最後まで聞くからな。
暁山 瑞希
暁山 瑞希
え……
東雲 彰人
東雲 彰人
……
俺の問題は、俺が解決しなきゃいけない。

いや……もう、解決する必要なんてないのか?

俺はチームを辞めた。

ならもう、いいじゃないか。

誰も俺を必要としてないんだから。

話したところで、どうせ何も変わらない。
暁山 瑞希
暁山 瑞希
あのさ、司センパイ
天馬 司
天馬 司
うん?どうした?
暁山 瑞希
暁山 瑞希
……なんでニーゴに曲を作って欲しいって依頼したの?


ニーゴ?

なんかそれ、聞いたことあるな。

なんだっけ。
天馬 司
天馬 司
……お前たちの曲は、暗い海の底で光を見つけたみたいな歌だと思ったんだ。そんな歌を作れる暁山たちに頼めば、何か、俺たちにもいい影響があるんじゃないかと思ってな
暁山たちの曲?

……あぁそうだ、思い出した。

絵名もやってる音楽サークルだ。

1回だけ聞いたことあるけど…

確かに司先輩の解釈は合ってる気がする。
暁山 瑞希
暁山 瑞希
……そうなんだ
東雲 彰人
東雲 彰人
…曲を提供すんの?
暁山 瑞希
暁山 瑞希
あぁ、うん。
類たちのショーで使う曲をね
そうなんだ。

曲……か。

曲………
青柳 冬弥
青柳 冬弥
今の良かったな!
東雲 彰人
東雲 彰人
あぁ、この調子で行くぞ!
白石 杏
白石 杏
彰人ーっ!冬弥ー!!
頑張れー!
小豆沢 こはね
小豆沢 こはね
2人とも!頑張って!
あの時間。

楽しかったな。

また、歌いたい。

?!

俺、今、また歌いたいって思った?
ビビメイ
ビビメイ
ー想いが残ってるからよ
……また…歌えるのか?

歌いたい。

でも、俺はもう……耐えられねぇ。

あいつらには、俺はいらない。

足でまといになるだけだ。

諦めろよ、俺。

早くっ……忘れろ、よ……
暁山 瑞希
暁山 瑞希
?!
天馬 司
天馬 司
彰人……?
嫌だ……

俺は死んだ方が良いんだ。

早く死なないと……

なのに……

なんで、
東雲 彰人
東雲 彰人
なんで俺…泣いてんだ……ッ……
楽しい思い出ばかり蘇ってくる。

思い出したくない。

俺はもう、あの輪の中には居ないんだから。
神代 類
神代 類
……たくさん泣いて、楽になりな
いつもとは違うけど、とても優しい神代先輩の声。
天馬 司
天馬 司
俺たちがいるからな。
大丈夫だ!
いつものように元気な、司先輩の励まし。
暁山 瑞希
暁山 瑞希
……
何も言わずに背中をさすってくれる、暁山の温かさ。




















俺にはまだ……残ってるものがあったのかもしれない。





















ーーーーーーーーーー



















ビビメイ
ビビメイ
いらっしゃい……あら、彰人くん?
東雲 彰人
東雲 彰人
こんばんは……こんな時間にすみません
ビビメイ
ビビメイ
いいのよ、今ならリンたちも寝てる頃だし、静かに過ごせると思うわ
なんで俺……またここに来たんだろ。

もう来ないと思っていた場所なのに。

……来たくなかったのに。
ビビメイ
ビビメイ
……何か想いがまとまったみたいね
東雲 彰人
東雲 彰人
え?
ビビメイ
ビビメイ
ふふ……はい、これ
MEIKOさんはそう言い、俺に何か持たせた。
東雲 彰人
東雲 彰人
?!
これ……
ビビメイ
ビビメイ
ついさっきこのセカイに現れたの。
もしかしたら、彰人くんが必要としてるものなんじゃない?
俺は、MEIKOさんに渡されたものを握り締めた。
東雲 彰人
東雲 彰人
俺の……マイク……

プリ小説オーディオドラマ