第3話

峰が山山頂にて
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2025/10/10 13:46 更新
あー!心臓のドキドキ止まれ!
別に悪い事しとるわけじゃないし?
久々にロード乗っとるところ見られたら恥ずかしいなって思っとるだけじゃし?
それだけじゃんか、落ち着け!スーハー。
あなた
うぅ〜〜〜....
鳴子 章吉
なに1人でうーうー言ってんねん
あなた
はっ!えっ鳴子!急にこんでよびっくりするじゃん!
鳴子 章吉
や、1分前くらいからおったで
そう言って、あなたの下の名前の事をじーっと見つめている鳴子。
あなた
な、なんでしょうか...?
鳴子 章吉
やっぱ、ロード似合ってんであなたの下の名前!
鳴子はニカっと笑いながらそう言った。
あなた
な、なに言って!....まぁでもそう言われるのは、悪い気はせんてゆうか、嬉しいかも
鳴子 章吉
ほんまやで!日曜に一緒に走るのがますます楽しみになってきたわ!
照れ隠しで、そういえばそうだったね!走りにいくんだった!なんてゆって誤魔化した。鳴子は、忘れとったんか!ひどっ!酷すぎる!ワイはこんなに楽しみにしとるのに!と言いながらプリプリ怒っている。

あなた
そんなことより、ここで道草食ってていいん?みんな待っとるんじゃない?
鳴子 章吉
あー、ええねん、あともうちょいしたらみんな登ってくるわ。そしたらおりる
あなた
そうなんじゃ、わたしも足がいま動かんしもうちょい休もうと思っとったんよ
鳴子 章吉
膝はもう治ったんか?
あなた
うん、痛くはなくなったんじゃけど、もう競技は出来んかなって感じ!でもええかなって思っとる!
またこうやって走れるだけでもね!
鳴子 章吉
カッカッカー せやな。
どう走りたいか自分で決めれるのが自転車のええところや!ワイはやるからには絶対1番取りたい!と思うところやけど、あなたの下の名前がそう決めたんやったらええんちゃう。
あなた
ほんとはまだちょっと未練あるけどねー
鳴子 章吉
ん?なんかゆうたか?
あなた
な、なんでもない!ほら、みんなもうおるよ!はよ行かな!
うわ!ほんまや!ほなな!と言って鳴子は足早に戻って行った。
あなたの下の名前は鳴子の背中を見送って後、気が抜けて深いため息を吐いた。
嵐が去ったかのように、静かになった場所であなたの下の名前はそっと呟いた。
今年の総北はすごかったらしい、王者箱根学園を退けて優勝したと聞いた。一年生が3人もメンバーに入って。その中に鳴子もいたらしい。

あなた
そう思うと、日曜日が楽しみになったきた!鳴子、早くなっとんじゃろうな。山ならまだ...勝てちゃったりして!
独り言を呟いて、またしばらく空を見ながらぼーっとした後、夕暮れ時が近づいてることに気づき、慌てて芝生で汚れたズボンを叩いて、カラカラと音を立てながら、帰路についた。

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