第3話

夜の見回り。
111
2023/11/19 07:55
夜が来て、私は鬼狩りの格好をし、腰に日輪刀をさして門の前で六年生を待っていました。
八代朱音
…お!来ましたね。
伊作
天女様。今回同行させて頂きます。
善法寺伊作です。
仙蔵
立花仙蔵です。
よろしくお願いします。
八代朱音
あらあら〜。いいよ〜、そんなに堅苦しい言い方しなくても。
八代朱音
さっ!行きましょうか。
そして、私達は学園を出ました。
〜数十分後〜
八代朱音
…!鬼の気配!
伊作
え?!急に?!
八代朱音
…こっちです!
ガサガサ…
おっ!丁度よさそうな女とガキじゃねぇか。今日はついてんな〜。
八代朱音
貴方、自分が何をしたか分かっているの?
あぁ?
八代朱音
自分が何れ程の罪を犯したか、分かっているの?
チッ面倒だし、さっさと死んでもらう!
八代朱音
…花の呼吸 肆ノ型 紅花衣
グワァ!ば、馬鹿な!この俺様が、首を斬られただと?!許さねぇ…許さねぇ!!!
八代朱音
…ごめんなさいね、助けられなくて。でも、貴方が来世では鬼なんかにならずに、幸せな家庭を作る事を願うわ。さようなら。
!ポロポロ
私がそう言うと、鬼は涙を流して消えていきました。
八代朱音
…来世では、幸せな人生を。
伊作
天女様…
仙蔵
天女様は、鬼が憎く無いのですか?
八代朱音
…実は、私は両親を鬼に殺されて、これ以上悲しむ人を出したく無くて鬼狩りを始めました。
伊作
じゃあ…なんで、さっきの鬼にあんな言葉を?
八代朱音
鬼が悪いとはいえ、その鬼も昔は罪もないただの人間だった訳なので、せめて来世では幸せに生きて欲しいんですよ。
仙蔵
…天女様は、お優しいのですね。
八代朱音
あの、もし良かったら、私の事は天女様以外の呼び方で呼んでくれないかな?あと、敬語外してくれると有難いんだけど…
伊作
じゃあ、何て呼べば?
八代朱音
ん〜…朱音って呼んでくれる?
伊作
うん!いいよ、朱音ちゃん!
仙蔵
朱音…か。
分かった、これからはそう呼ぶ事にしよう。
八代朱音
ありがとう!
すっごく嬉しい!
あぁ、何だか今日は何だか楽しかったな。

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