目的地と見られる場所に着いた時 、
2人は肩で息をしながら自分の服装を見る 。
メメは地面の砂が肩に付いてるのを見つけると 、
片手で払いながらゆっくり歩く 。
イエは 、それに続いてメメの後ろに着いていく 。
── 扉の近くにかけられた時計は 、
11:49 と刻まれている 。
先程のサオの言葉を踏まえると 、
会議の開始時刻は12時なのだろう 。
そして 、建物を見るに会議室の様なものは
3階にある 。
ならば 、彼女が先に行った理由も ..
2人が焦った理由も理解出来る 。
ピーン .. という音と共に 、
2人の乗るエレベーターには
3 という数が表示されている 。
そして 、扉は2人を優待するかのように
左右の扉がどちらも同じ速度で開いた 。
流石に 、ここまで来て持ち前の不仲を
表に出す事は無く 、2人は旧友かの様に ..
静かで 、洒落た廊下を歩く 。
窓から見える景色は 、
先程とは全く違い .. 木は1本1本が小さく 、
太陽が広大な光を持って存在する 。
── 現在時刻 、11:57 。
恐らく 、予定の3分前 。
そんなぎりぎりの時刻に 、2人は
会議室へ入室した 。
デイリーランキング 、
ありがとうございます...!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!