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第58話

57話
386
2024/06/30 02:00
あなたの下の名前side
部屋に戻ってたから、どれだけ時間が経っても涙が止まることは無かった

全部私が悪いんだ。最初から、嫉妬なんかしなければ…リノの約束守っていれば…こんなことになんかならなかったのに、別れることなんてしなくて良かったのに…

リノを、メンバーを、stayを守るにはこうするしかなかった

「贅沢なんて出来ない」

そう贅沢なんだよ。私には贅沢すぎた、夢のような時間だった
その時間を過ごせただけ幸せなんだよ
でも……
(なまえ)
あなた
嫌だ…
(なまえ)
あなた
嫌だよ…っ
もう一度溢れる涙、止めなきゃ行けないのになんでなの
声も出しちゃいけないのに、嗚咽するほどに涙が止まらなくて…
ダメ、リノに聞こえちゃう
(なまえ)
あなた
うっ…ぅ
コンコン  
ハン
ハン
ヌナー入るよ
ガチャ🚪
(なまえ)
あなた
っ!
(なまえ)
あなた
ハニ…
ハン
ハン
スンミナが流石に2人は無理かもだって笑
ハン
ハン
おいで…ヌナ
手を広げるハニに私は抱きついた
今誰かに頼るのは良くないけど、いつも悲しい時に一緒に側にいてくれたリノはもう居ない
その寂しさが込み上げてしまってハニに抱きついてしまった
ハン
ハン
事情は何となく聞いたよ
ハン
ハン
声出して泣いてるの廊下に聞こえてたよ?
ハン
ハン
リノヒョンにバレちゃうじゃん笑
(なまえ)
あなた
うっ…
ハン
ハン
ほらほら、ハンが来たから安心してー
ハン
ハン
泣きやめーー
ハン
ハン
えっ、もしかしてチャニヒョンが良かった?
ハン
ハン
あのビッグハグには流石の俺も勝てないよー
(なまえ)
あなた
ふっ笑
ハン
ハン
あっ、笑った
ハン
ハン
……ヌナはやっぱり笑顔が1番だね
ハン
ハン
よし、話聞くよ!
(なまえ)
あなた
ありがと…
それから私はハニに今までのことを全て話した
ハニは私の話が終わるまでしっかりと聞いてくれていて、時には微笑んで相槌を打ってくれていた
(なまえ)
あなた
……ハニもそうするよね?
ハン
ハン
うーん、そんな経験がないから分かんないけど多分そうすると思う
ハン
ハン
俺らはアイドルだからね
ハン
ハン
幸せを人に届けている分、幸せになる事が難しいんだよ
ハン
ハン
でも…
(なまえ)
あなた
でも?
ハン
ハン
ヌナ、いつかは幸せにならないと行けない時が来るんだよ
(なまえ)
あなた
え…
ハン
ハン
ヌナはよく頑張ってるよ
ハン
ハン
今は無理でもいつかは大丈夫になる日が来るから
今は無理でもいつかは大丈夫な日…そんな日は本当に来るのかな?
ハン
ハン
それまで、stayを信じよう
(なまえ)
あなた
……ほんとに良いのかな?
(なまえ)
あなた
今だって別に幸せじゃないわけでは無いんだよ
ハン
ハン
うん。…でも、もっと幸せにならなくちゃ
(なまえ)
あなた
贅沢じゃない?
ハン
ハン
ぷっ笑何それ、あなたの下の名前ヌナと付き合える人の方が贅沢だよ
(なまえ)
あなた
その言葉信じていい?
ハン
ハン
うん!!
(なまえ)
あなた
ねぇ、ハニ
ハン
ハン
ん?
(なまえ)
あなた
そのもっと幸せになる日は何年、何十年後になるかもしれないけどリノはまだ好きでいてくれると思う?
ハン
ハン
うーん、分かんない
(なまえ)
あなた
…だよね
ハン
ハン
でも、もしリノヒョンと付き合えなくてもその時は俺がヌナを嫁に貰うよー
ハン
ハン
俺じゃなくても、他のメンバーが貰ってくれるよ
(なまえ)
あなた
ははっ笑
(なまえ)
あなた
何それ笑
ハン
ハン
そうだよ。それほどヌナは魅力的な人だから
ハン
ハン
大丈夫。信じよう
(なまえ)
あなた
…うん
多分これからどんなに辛いことが起こっても、幸せになる日が来ると信じて過ごせて行ける気がする
私はそれにかけてみようと思う

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