翌朝私たちは蓑羽さんを呼び寄せ、事の次第を話した。
蓑羽さんはとぼとぼと帰っていった。
残された私たちはその背中を、見えなくなるまでずっと見ていた。
蓑羽さんは、私たちがかかわったことがある古道具屋に呼び出されていた。
蓑羽さんは懐から徐に風呂敷を取り出し、本を包んだ。
私は事務所で事務作業をしていた。その時電話がかかってきた。
ソファーで足組をしていたひやしんすさんが上体を起こしてこちらを見た。
私は綺羅さんに電話をかけた。向こうもすぐ来てくれると返事をくれた。
しばらくすると蓑羽さんと綺羅さんがほとんど同時に着いた。
綺羅さんは本の端を指さした。なるほど、爪のようなものがはみ出ている。
このまま放置していればそのうち這い出てきそうだ。
蓑羽さんと私たちはどういう事があったか詳しく説明した。
綺羅さんは本を持ち、事務所を出た。



















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。