あなたの名字が見学に来てくれてから1週間経過…
次いつ来てくれるのか何にも言ってこねぇ…
あまりあなたの名字にプレッシャーかけたくねぇから、俺からは誘わねぇようにしてるが、さすがに間開きすぎじゃね?
手を伸ばせば毎日居る距離なのに、なんか遠いんだよな…
俺は授業始まるギリギリくらいに声をかけた。
あなたの名字がくるっと後ろを向いて俺の顔を見る。
くっそ…今日も可愛いなぁ!!ちくしょう!!←
なんかバツの悪い顔してんなぁ。
ぜってぇ何か隠してるな。
はぁーーーやっぱり調子狂う…
俺が気を遣いすぎなのか…??
キーンコーンカーンコーン…
本日の授業終了。
あなたの名字がそう言うと、ササッと教室から出ていった。
なんだ?気になるじゃねぇか!!!!
明らかに冴木もなんか隠してるな。
目が泳いでんだよ…
私は図書室に来た。
静かだし本もあるし、落ち着いてバレーの勉強ができる!
図書室の本と自分で買った雑誌とメモがびっちりのノートを広げ、携帯にイヤホンを付けて全日本の試合を見る。
選手の動きや、技などノートに記していく。
こうして図式化することでどのように選手が動いて攻撃をしていくのかが私にはより分かるようになる。
映像を止めながら気になったところをもう一度見たり、初めて見たプレーは本で調べたり…
絶賛バレーの知識習得中なのだ。
突然黒尾くんが図書室に来て、私のすぐ隣に座り、私の片耳からイヤホンを奪い自分の耳に付けた。
き、気まずい…
それからしばらく沈黙が続いた。
それを聞いて俺は天を仰いだ…
なんだよ…クソ嬉しいじゃねーか…
俺は教室を飛び出し図書室に向かった。
なんなんだよ本当に…クソ真面目すぎるだろ!
そんなに身構えんなって言ったばかりだっつぅのに…
【黒尾くんのサーブ打つ姿見て眼をキラキラさせてたんだから】
図書室に着いて扉を開ける。
周りをキョロキョロ見渡すとすぐにあなたの名字の姿を見つけた。
いろんな書籍広げて、携帯で何か見ているようだった。
傍から見てもすげぇ集中してるのがわかった。
俺はあなたの名字の方に静かに歩み寄った。
俺はあなたの名字の横にドカッと座り、あなたの名字の片耳からイヤホンを奪った。
この前の全日本の試合を観ていた。
あなたの名字の手元を見ると、バレー本に物凄い付箋の数に、雑誌に書き込み、ノートにはコートの図が書かれていて、いろんなプレーの動きが事細かに書かれていた。
俺はあなたの名字のペンを握る手を掴んだ。
そう言って俺はあなたの名字のノートを奪った。
パラパラとページを捲って内容を見た。
俺は勝手にあなたの名字の荷物をまとめバッグに突っ込み、あなたの名字の手をとって図書室を出た。
【クロらしく接すれば大丈夫じゃない…?】
研磨の言う通り、これでいいんだ。
あなたの名字ごめんな、俺はもう待てねぇ。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。