第2話

少し違う日常
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2021/09/13 08:35








山口「ツッキー!部活行こう!」





放課後になると、直ぐに山口が来るのはもういつものこと。





『…はぁ、山口うるさいんだけど。ただでさえ暑いって言うのにさらに暑くしないでくれる。』





そしていつものように僕は山口に悪態をつく。





山口は悪びれた様子を見せず、





山口「ごめんツッキー」
と言った。





そろそろこのやりとりをやめたいと思うけれど、僕たちの習慣になっているみたいで簡単にはやめれない。





そんないつもの日常。





変わりばえのない、くだらない日常。そう思ってた。





山口「じゃ、いこっか」





ポケットに手を突っ込み、なんとなく窓側を見た。





群青色の空に真っ白の入道雲が際立つ。





ふと、視線がぶつかる。





ぷいっと視線をずらされた。





4月の頃、僕がやったことと同じだ。





『…』





目を逸らされても、何故か目が離せなかった。






山口「ツッキー?麗紅りこうくん…いや、さん…?…えぇーと……み、見てるの?」





敬称に迷ったらしく、少しつっかえたが僕にそう問うた。





『…別に。ごめん、行こ』





山口に指摘され、やっと目をそらせた僕は少し前にいる山口を追いかける。










(…少し違う日常。)
なんて、僕にしては変な事を考えるていると思うが、その言葉が僕の中でしっくりと来た。





やっぱり今日は少し違うのかもしれない。

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