すちくんに告げられた。
沈黙を破り、やっと言葉を発したが、
焦った様子の私を見て、すちくんは優しい笑みを浮かべた
私は言葉が出ず、ただ呆然とすちくんの顔を見つめる
そんな私を見てすちくんは苦笑いしているが、
どこかすっきりしたような顔をしていた。
身体を反転させ、彼は屋上の扉の方へと向かう。
私は思わずすちくんの背中を追いかけ、声をかける。
振り返った彼の目を見つめ、しっかりと伝える。
すちくんは驚いたように少し目を見開くと、すぐにふわっと笑った
すちくんは後ろにチラリと視線を向けると私に言う
待ってる人...?
扉の方を見ると、バツの悪そうな顔をした彼が立っていた。
申し訳ないと思ったのか、少し口ごもって答えるなつ君。
しょぼくれている様子を見て、思わず笑みがこぼれる
優しい顔で私たちを見つめるすちくん
なつ君とふざけ始めたすち君
元気そうで良かった...のか?
もしかしたらすち君の事だから、私たちが気を使わないようにあえて明るく振る舞ってくれているのかもしれない
すちくんは舌をべっと少し出すと、はにかむ
そう言い、彼は去っていった
すち君がいなくなると、なつ君がもたれかかってきた
不安げに聞いてくる彼をそっと抱きしめる。
はー...
失恋...しちゃったな......
俺は屋上の階段を降り、荷物を取りにオフィスへと戻った。
振られることは最初から分かっていたから、思っていたより辛くは無い
むしろ、自分の気持ちを言うことが出来て心がスッキリした。
...明日からまた頑張ろう。
そんなことを考えていると、声をかけられた
声のした方を向くと、
笑顔のみこちゃんが立っていた
みこちゃんは話し始めたが、俺の顔を見ると心配そうな表情をする
優しく声をかけてくれるみこちゃんに、思わず口が動いてしまう
驚いた顔をするみこちゃん。
当たり前だ。
しかし、みこちゃんは何も言わずにそっと抱きしめてくれた。
そんなみこちゃんの声を聞くと、急に涙が溢れてきた
次々と溢れてくる涙を一生懸命拭う
みこちゃんは優しく俺の背中をなでる
静かに俺の話を聞いてくれるみこちゃん
みこちゃんは、俺の気持ちが落ち着くまで背中をさすり続けてくれた













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!