日課のランニング中に雄英の前を通ったとき、たくさんのマスコミが立っているのを見かけた。
少し早めに登校した方が良いかもしれないですね。次は除籍と言われましたし。
そんなことを考えながら、普段よりも少しだけ早めにランニングを終えた。
校門前にたどり着いたところで、マスコミに絡まれる。
他の生徒は何とか入っていっているようだが、なぜだか私は逃がしてくれない。
身体が大きく目立つからでしょうか?
ああ、お父さん。ちょうどいいところに。
助けてください。
そう思って視線を送れば、理解してくれたのか。
そう言って助け船を出してくれたことで、マスコミも離してくれた。
大きいってこういう時に不便ですね。
ありがとうございます、お父さん。
教室へ移動しながらそんな会話をし、HRが始まった。
途中、遅刻ギリギリだ、と言われたときは焦ったが、なんとか弁明できた。
今回は事が事だ。理解してくれたらしい。
お父さんのそんな言葉で、委員長を決めることとなった。
やはりヒーローを志す者として、委員長はやっておきたい。
投票の結果、委員長は緑谷くんに。
まぁ、当然の結果ですね。彼は人を動かす力を持っている。
お昼時、持参した弁当を持って校内をうろついていると、警報が鳴った。
何かと思い、騒ぎの方へ向かってみれば、お父さんと山田さんがマスコミの対応をしていた。
今朝の通り、外部の人間の侵入は阻止されるはずだが、校内に多くのマスコミが押し寄せていた。
立派な建造物侵入罪。
警察に電話をかけ、対応をお願いする。
生徒の私が入っても、余計にややこしくなるだけだろう。
そう思ってその場を離れ、昼食を済ませた。
このマスコミ騒動のおかげで、委員長は緑谷くんから飯田くんになった。
「非常口飯田」という単語が飛び交い、その正体は何なのか、しばらく気になっていた。











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。