鎮痛剤を処方してもらいバストバンドを巻かれたとはいえ、痛むものは痛む。
臨時休校となっても、ずきずきとする肋に気を休ませることはできず朝を迎えた。
病院の先生に言われた通り、朝一番にリカバリーガールのもとへ向かった。
体力との相談をしながら、少しずつ治癒を行ってもらうらしい。
当分は運動しちゃいけないよ。
そう言われて、病院でも言われました、と返す。
それから、少しだけ小言を言われて、教室へ向かった。
教室の扉を開ければ、クラスメイトが次々に近づいてくる。
各々怪我について訊いてくるが、なかでも梅雨ちゃんや峰田くん、緑谷くんは特段心配してくれているようだ。
次々と飛んでくる質問に、頭がパンクしそうになる。
私は聖徳太子じゃないんですが……。
そう言えば、安心はしてもらえたようで、それぞれ安堵の声を漏らしていた。
意外にも、クラスメイトは好いてくれているらしい。
……それよりも。
肋が痛いです。
そう口にした瞬間、みなが慌てた様子で動き出すので、やはりヒーロー志望だな、と実感した。
鞄からクッションを取り出し丁度いい配置をし、ゆっくりと椅子に座る。
飲んでからの時間が短く、まだ鎮痛剤が効いていない。
今にも涙が出てきそうな痛みに襲われながらも、なんとか座る。
……これも、梅雨ちゃんの言うことを聞かずに突っ込んだ罰でしょうかね。
そんなことを考えながら、HRが始まるのを待った。
そう言って教室に入ってきたお父さんに、復帰が早いと声があがる。
昨日の臨時休校はともに教師寮で過ごしたわけだが、やはりあの包帯は見ていて心苦しい。
いまも少しよろつきながら教壇へ歩いていた。
あ、肋痛い……
お父さんがそう言った瞬間、教室がわっと盛り上がる。
普段ならそこに乗じて少し盛り上がるが、今はもう痛くてそれどころではない。
お父さんやクラスメイトが体育祭について話している間もそこに入れず、ただただ痛みと戦っていた。
もう一日くらいなら、休んでも許してもらえたかもしれない。
そう思ったところで、もう登校している以上は無駄である。
この痛みが一週間も続くなんて、信じられない。
そう思いながらも、鎮痛剤を飲んで授業に臨んだ。
完治までの期間で実技がかなり離されると思うが、筆記だけでも離されないようにしなくては。











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。